
ガザ地区:包囲されたガザ地区に入っている主な国連援助機関は、燃料の不足のため、25日中に活動停止を余儀なくされると警告した。ハマスは、イスラエル軍の攻撃による死者数が1日で700人以上急増したと発表している。
空爆の激しいガザ地区で、人道危機が悪循環に陥っていることへの警戒が高まっている。ある医師は、負傷者に麻酔なしで緊急手術をせざるを得なくなったと語ったほどだ。
イスラエルは、貧困化したガザ地区で通常の水、食料、その他物資の流通を遮断しており、戦争開始以来、入ってきた救援トラックは70台にも満たない。アントニオ・グテーレス国連事務総長は、「困窮の海の中で一滴の援助しかできていない」と警告している。
イスラエルは、ハマス過激派による前例のない越境攻撃に対抗してガザを爆撃している。イスラエル当局は、10月7日にハマスが大規模なロケット弾攻撃を開始し、1,400人以上を殺害、222人を人質にしたとしている。
ベンヤミン・ネタニヤフ首相は「ハマスの排除」を宣言している。ハマスが運営する保健省によれば、イスラエル軍の攻撃によってガザで死亡した人は6,500人を超え、24日から700人以上も増えている。
荒廃したパレスチナ領内で、ラファの家屋に爆撃を受けたアブ・アリ・ザーラブさんは、「彼らはハマスに対して戦争を仕掛けているのではなく、子どもたちに対して戦争を仕掛けています…これは虐殺です」と憤りをもって非難した。
先立って、国連の中でも怒りが爆発していた。グテーレス事務総長が、ガザ地区の「大規模な被害」と240万人の住民に対する「集団的懲罰」を非難し、イスラエルからの激しい反発を招いたのだ。
イスラエルのエリ・コーヘン外相は、「事務総長、あなたはどんな世界に生きているのか」と猛反発し、単一ではイスラエル史上最悪の攻撃で殺害された幼児を含む民間人の生々しい証言を詳述した。
イスラエルのギラド・エルダン国連大使は、グテーレス事務総長に辞任を要求し、X(旧ツイッター)に、国連事務総長は「テロと殺人に理解を示した」と投稿した。
ジョー・バイデン米国大統領は、援助のライフラインの「スピードが間に合っていない」という懸念に同意した。大統領は、ハマスの攻撃を「野蛮」だと非難してイスラエルの戦争を強く支持しているが、エジプト経由の救援トラックの入国も仲介している。
アントニー・ブリンケン米国務長官は、「食料、水、医薬品をはじめとする重要な人道支援がガザに入れるようにしなければならない」とし、「これらの人道支援を行うため、戦闘の一時的な停止を検討すべきだ」と述べた。
ガザ紛争の激化に伴い、占領下のヨルダン川西岸地区でも暴力行為が急増している。保健当局は、主にイスラエル軍による襲撃やイスラエル入植者との衝突で100人以上のパレスチナ人が死亡したと発表した。
AFP