
ベイルート:レバノンの消防隊は26日、レバノン南部の国境付近の森林や果樹園に撃ち込まれたイスラエルの白リン弾が引き起こしたと見られる一連の夜間火災を食い止めようと苦闘していた。
国境の町アイタ・アル・シャーブの住民は、国連平和維持軍、レバノン軍、民間防衛隊員に対し、近隣の農地を荒廃させた火災を消火する作業に参加するよう要請した。
目撃者によると、イスラエル軍の砲撃によって残された地雷やクラスター爆弾が火災によって爆発したという。
イスラエル軍の砲撃によって、レバノン軍がアイタ・アル・シャーブ近くの脅威にさらされている森林に到達しようとする試みが妨げられ、近くの町アイタルーンの郊外にある牧場でシリア人労働者が閉じ込められた。
レバノン議会のナビーフ・ビッリー議長は、「イスラエルがガザ地区とレバノン南部国境沿いで進めている焦土作戦」を非難した。
ビッリー氏は、国際的に禁止されている白リン弾が、この地域に集まった国際特使の目の届くところでレバノンに向かって発射されていると述べた。
レバノン赤十字の職員は26日、ヤルーン近郊でイスラエル軍の砲撃により死亡した武装組織ヒズボラの戦闘員2名の遺体を回収した。この殺害により、ヒズボラの死者数は2週間で40人となった。
イスラエルのイェディオト・アハロノト紙によると、イスラエル軍は前日、レバノン南部から発射された地対空ミサイルを迎撃したと発表した。
「レバノン領内からイスラエル軍の軍用無人機に向けて発射されたミサイルを防空システムが迎撃し、イスラエル空軍機がレバノン南部のミサイル発射場所を攻撃した」とイスラエル軍のダニエル・ハガリ報道官は述べた。
一方、レバノンのバールベック・ヘルメル県のバシル・カドル知事は、「ガザに対する戦争とレバノン南部国境の動向」から起こりうる影響に対処するための緊急時対応計画について、国際機関と協議したと述べた。
バールベック・ヘルメル県はヒズボラの拠点とされている。
カドル氏は、最悪のシナリオは、レバノンが2006年7月のイスラエルとの紛争よりも過酷な全面戦争に突入することだと述べた。
「このシナリオに至らないことを祈りつつ、最悪の事態に備えなければならない」とカドル氏は述べた。
カドル氏は、戦争が起きた場合、同県は「戦場の一部になるので」避難場所としてはふさわしくないと警告した。
「この地域がイスラエルによる空爆や侵攻の対象となる可能性があり、レバノンにおける戦場の一つになる可能性があることを前提に行動しなければならない」とカドル氏は述べた。
「避難民を受け入れる計画はないが、県内の避難先としてより安全な地域を決定するための緊急時対応計画を策定している。とはいえ、イスラエルとの戦いの経験から、安全な地域はないと思われる」
同県の災害管理室のジハード・ハイダル室長は、「噂や誤解を招くメディアによる心理戦や電子戦のリスク」について警告した。
ハイダル氏は、「統制と的確性を保ち、認識を広め、信頼できる情報源から情報を得る必要がある」と述べた。
また、「建物やインフラの破壊に直面する可能性があり、十分な準備をし、瓦礫を撤去するための機材を提供し、救助、救援、避難のための代替道路を開き、安全なセンターや避難所を確保し、水、食料、医薬品の供給源を提供する必要がある」と付け加えた。