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フランスのマクロン大統領、イランに核危機を「悪化させない」よう要求

2021年3月18日(木)、パリのエリゼ宮で記者団に向かって手を挙げるフランスのエマニュエル・マクロン大統領。(AP通信)
2021年3月18日(木)、パリのエリゼ宮で記者団に向かって手を挙げるフランスのエマニュエル・マクロン大統領。(AP通信)
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19 Mar 2021 03:03:02 GMT9
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  • 「イランはすでに深刻な核問題の状況を悪化させることをやめなければならない」とマクロン氏は付け加えた
  • フランス大統領「イラン政府は求められている意思表示を行い、責任ある行動を取るべきだ」

アラブニュース 

ジッダ:フランスのエマニュエル・マクロン大統領は木曜日、イランに対し、核開発計画に関して2015年に世界の大国と交わした合意に違反する行為を繰り返すことで、すでに深刻な核問題の危機を悪化させるのをやめるよう要求した。

訪問中のイスラエルのルーベン・リブリン大統領と共に記者会見を行ったマクロン氏は、「イランはウィーン合意への違反を重ねることで、すでに深刻な核問題の状況を悪化させるのをやめるべきだ」と述べた。「イランは求められている意思表示を行い、責任ある行動を取るべきだ」とマクロン氏は述べた。

ドナルド・トランプ大統領が2015年に合意から離脱した後、ジョー・バイデン米大統領の新政権は核合意に復帰する用意があることを示唆している。しかし、これまでのところ、イラン政府が核開発を強化する中で何の進展も見られていない。

マクロン氏は、「フランスは、この危機を解決するための信頼できるプロセスを再始動させるために全力で取り組んでいる。これは、イランの核開発計画の規制と監督に戻ることを意味すると同時に、地域におけるイランの弾道ミサイル活動の規制を統合することでもある」と付け加えた。

しかしバイデン政権は、イランが合意の完全な遵守を再開すれば核合意に復帰し、対イラン制裁の解除を開始するとしている。

一方、イラン政府はこの前提条件を拒否し、イランの政権を弱体化させるためのトランプ氏のいわゆる「最大限の圧力」制裁政策への報復として核開発の強化を押し進めている。イランの政権は40年間米国政府と公式な関係を持たなかった。

ハーバード大学で学んだイラン系アメリカ人政治学者、マジッド・ラフィザデ博士はアラブニュースの取材に対して次のように述べている。「2015年の核合意を復活させることは中東を壊滅させかねない戦略的な過ちだ」

「さらなる破壊と不安定化しかもたらさなかった合意に戻ることで、バイデン政権は地域の大国に、イラン政府の地域における軍事的冒険主義を阻止するために米国抜きでイランに対して断固とした行動を取るという選択肢のみを残すことになるだろう」

フランスは、英国、ドイツ、EUと共に、米国とイランを2015年の合意を復活させる第一歩となる非公式協議のテーブルに着かせようとしている。2015年の合意では、イラン政府の核開発を抑制する代わりに国際的な制裁を解除していた。
今のところ、双方ともに妥協する考えがないと見られている。今週のイランの新年と、6月に行われるイラン大統領選挙に向けた選挙活動も問題を複雑にするだろう。

イランは核問題の協議を他のテーマに広げることを拒否している。米国が2015年の合意を放棄して以来、イランは合意に違反する行為を徐々に増やしている。

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