
テルアビブ:2023年10月27日金曜、イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ地区とその周辺で戦闘が激化する中、ハマスがガザ地区にある病院を軍事目的に利用しているとして非難した。
ハマスはこのイスラエル軍の主張を即座に否定し、また、ガザ地区で活動する主要な国連機関は先に、援助が横流しされるのを防ぐ仕組みがあると述べている。
イスラエル軍報道官のダニエル・ハガリ氏は記者団に対し「ハマスはガザ地区の病院から戦争を仕掛けている」と述べ、さらに、病院の稼働のために貯蔵されていた燃料もハマスが使用していると付け加えた。
ハガリ氏はハマス戦闘員の活動拠点として、ガザ地区で最大の病院、シファ病院の名を挙げ、シファ病院などの病院内を「テロリストが自由に動き回っている」と述べた。
ハガリ氏は、ハマスが戦力を維持するために病院を利用してきたと言い、ハマスが病院を「指揮統制センターや隠れ家」として利用していると非難した。
病院内には、ハマスがガザ地区の地下に築いた広大なトンネル網の入り口があるとし、医療施設を盾として利用する「皮肉」と呼んだ。
また、「病院には燃料があり、ハマスはそれをテロのためのインフラとして利用している」と付け加えた。
ハマス政治局員のイザット・アル・リシュク氏は、イスラエル軍の主張を根拠がないとして即座に否定した。
アル・リシュク氏は「敵軍の報道官が述べたことには、何の根拠もない」と述べ、イスラエルが「われわれの国民に対して新たな大虐殺を行う」ために疑惑をでっち上げたと非難した。
イスラエルが「われわれの国民に対して新たな大虐殺を行う道を開く」ために疑惑を捏造していると述べた。
これに先立ち、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)事務局長、フィリップ・ラザリーニ氏は、支援物資が(ハマスに)横流しされることを否定した。
「私たちにはしっかりとした監視機能がある。UNRWAは人道援助を悪用することはなく、今後もするつもりはない」とラザリーニ氏は語った。
イスラエル撤退直後、ガザ地区はハマスがすぐに占領した。ハマスは2006年のパレスチナ評議会選挙で勝利し、翌年にはパレスチナ自治政府からガザ地区を武力で掌握した。
イスラエルはハマスを弱体化させるために、ガザ地区への出入りを制限する封鎖措置をとった。イスラエルはハマスと一連の戦闘や小規模衝突を繰り広げ、「草刈り」と呼ばれる政策でハマスへの牽制を図った。
AFP
AP