
ワシントン:米国のアントニー・ブリンケン国務長官は2日、スーダンの準軍事組織に対し、北ダルフール州の州都における「差し迫った大規模攻撃」を控えるよう警告した。この都市には数千人が戦闘から避難してきている。
ブリンケン国務長官は声明の中で次のように述べた。「米国は、スーダンの即応支援部隊(RSF)による北ダルフール州エル・ファーシルへの大規模攻撃が差し迫っているとの報告を深く問題視している。攻撃が実行されれば、数十万人の避難民を含む民間人が極度の危険に晒されることになる。その避難民の多くは最近他の地域からエル・ファーシルに避難してきたばかりだ」
「米国は紛争当事者に対し、エル・ファーシルおよび周辺におけるさらなる攻撃を直ちに停止するよう求める」
米国は情報源について言及しなかったが、この声明はブリンケン国務長官の名前で出されたものとしては異例の強い表現を用いている。
4月以降、国軍トップのアブドゥルファッターフ・アル・ブルハン将軍に忠実な正規軍と、同将軍の元副官であるモハメド・ハムダン・ダガロ将軍が指揮する準軍事組織RSFとの間の戦争により、9000人以上が死亡し、560万人以上が難民となっている。
両陣営は先週、米国とサウジアラビアによる仲介のもと、ジェッダで交渉に復帰した。しかし、米当局者によると、現時点での目標は停戦の実行と人道支援の受け入れに限られているという。
国連のスーダン担当事務総長特別代表であるクレメンタイン・ンクウェタ・サラミ氏は次のように述べた。「持続的な停戦と人道アクセス促進を実現するためのジェッダでの交渉に大きな期待が寄せられている今、私は全当事者に対し、紛争をエスカレート・拡大させることを控えるよう求める」
交渉が進む中、ダルフールでは暴力が再燃している。エル・ファーシルでの目撃者はAFPに対し、2日に軍基地がドローンで攻撃されたと語った。
広大なダルフール地方(フランスと同じ面積で、スーダンの人口4800人の約4分の1が住む)は、20年前にRSFの前身の民兵組織ジャンジャウィードが行った焦土作戦によって深く傷ついている。
当時のオマル・アル・バシール大統領はジャンジャウィードを用いて非アラブ系少数民族を弾圧した。この血塗られた作戦ゆえに、同大統領は最終的に国際刑事裁判所(ICC)によってジェノサイド、戦争犯罪、人道に対する罪に問われた。
民間人や国際機関は、歴史が繰り返されようとしていると警告している。
ンクウェタ・サラミ氏は、「現在の戦闘に民間人が巻き込まれているとの報告を憂慮している」と語った。「今年6月にダルフールのエル・ジュナイナで起こった出来事を彷彿とさせる」。当時、西ダルフール州の州都である同市における虐殺、性的暴力の蔓延、集団墓地の存在が人権団体や目撃者によって報告された。
RSFと同盟民兵組織によるエル・ジュナイナにおける暴力や、特定の民族を標的としたその他の殺戮の報告を受け、ICCは戦争犯罪および人道に対する罪の疑いで新たな調査を開始した。
AFP