
ハーン・ユーニス(ガザ地区):ハマスが実効支配するガザ地区の保健省は、今回の戦争でパレスチナ人の死者数が11,000人を突破したと発表した。
同省は10日、ハマスがイスラエルに奇襲攻撃を仕掛けて戦争状態に突入した10月7日以降、11,078人が死亡したと発表した。
また、死者の中には4,506人の子どもが含まれ、21の病院と47の医療センターが機能停止に陥ったという。
イスラエル側は、これまでに1,400人以上が死亡。犠牲者の多くはハマスによる最初の襲撃で命を落とし、地上侵攻が開始してからは、41人のイスラエル兵がガザ地区内で殺害されている。
一方、保健省の発表があった同日、ガザ地区唯一の幹線道路には数千人のパレスチナ人が溢れかえっていた。安全に通行できる時間帯がイスラエルから発表され、医療当局がイスラエルの仕業だと非難した病院近くでの爆撃もあったため、北部の戦闘地域から逃れようとする人々が殺到したためだ。
ガザ市内では空爆や地上戦が激化しており、封鎖されたガザ地区の中では、安全を確保するのがますます絶望的になってきている。数万人が南部に向かって歩を進めているものの、そこでも絶え間ない爆撃や悲惨な生活環境が待ち受ける。病院やその周辺に詰めかけ、手術室や病棟で寝泊まりする人々などもいる状況だ。
多数の犠牲者を出した10月7日の奇襲攻撃以降、ハマスを殲滅するイスラエルの軍事作戦は、ガザ地区最大の都市が焦点となっている。
AP通信、ロイター通信