
エルサレム:イスラエル軍は14日、ハマスに人質に取られている兵士1人の身元を確認した。ハマスの軍事部門が、その拘束されている若い女性兵士を撮影した動画を公開したことを受けたものだ。
イスラエル軍は深夜0時過ぎに発表した声明の中で次のように述べた。「我々はマルチアーノさんの家族のことを想い、心を痛めている。彼らの娘であるノアさんは、テロ組織ハマスによって残酷にも拉致された」
「情報分析と軍事作戦の両面であらゆる手段を講じ、人質の奪還を目指す」
イスラエル軍が人質の身元を公式に認めたのは、10月7日の越境攻撃でハマスが約240人を拉致して以来初めてのことだ。
ハマスの軍事部門エゼディン・アル・カッサム旅団は13日夜、イスラエル兵のノア・マルチアーノ氏がヘブライ語でメッセージを読み上げる様子を撮影した動画を公開した。彼女は氏名やID番号などを明らかにし、ガザ地区で4日間拘束されていると話している。
イスラエル軍の声明は次のように述べている。「IDF(イスラエル国防軍)の代表者がご家族の家を訪れ、動画が公開されたと伝えた」
「テロ組織ハマスは、過去にそうしてきたように、人質の動画や写真を通して心理的なテロや非人道的な行為を続けている」
ハマスがイスラエルに対し同国建国以来最悪の攻撃をしかけ、同国によると少なくとも1200人を殺害して以降、イスラエルはハマスを殲滅するための作戦を展開している。
イスラエルによると、ガザ地区での戦闘で同国軍の兵士44人が死亡した。
イスラエルに対しては、大規模な空爆や地上作戦における民間人の被害を最小限に抑えるよう強く求める声が世界から上がっている。ハマスが運営するガザ保健省によると、イスラエルの攻撃による死者は1万1240人に達し、そのうち4630人は子供である。
AFP