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ドバイ：日本の林芳正外相は7日、サウジアラビアを訪問する。サウジでは湾岸協力理事会（GCC）との初の外相会合に出席する。

アッシャルク・アルアウサト紙の取材に対し林外相は、GCCとの会合は中東地域の問題やグローバルな問題に関する戦略的な意見を交わすとともに、日本と中東諸国の経済関係の成長ぶりをあらためて確認する重要な機会となるだろうと強調した。ちなみに日本と中東の貿易額は昨年、1000億ドルを超えた。

日本の岸田文雄首相は7月にリヤドを訪問した際、GCCのジャーシム・アル＝ブダイウィ事務局長と、自由貿易協定（FTA）に向けた交渉を2024年に再開することと、FTAに関する予備的な対話を始めることで合意した。

この合意は、日本と中東の間の貿易や投資の促進に向けた法的枠組みとなるだろう。

林外相はこの合意に触れ、岸田首相の方針に従い、サウジとの政治的・経済的協力の拡大に向けて対話を拡大する考えを明らかにした。

また林外相は、サウジは日本にとってエネルギー分野での「重要なパートナー」だと述べた。また、金融や観光、スポーツ、文化、娯楽といった他の分野でも両国間の協力は急速に拡大していると指摘した。

林外相によれば、両国の協力の最重要分野の1つが、脱炭素とグリーンエコノミーへの移行だ。

岸田首相のサウジ訪問中に始められた「マナール」イニシアティブを通し、日本は水素とアンモニアの安全利用技術に関連した共同プロジェクトを推進する意向だ。

林外相はアッシャルク・アルアウサト紙に対し、歴史ある両国関係のさらなる強化と、中東および世界の安全保障上の課題での協力拡大に向け、リヤド訪問中にサウジ外相のファイサル・ビン・ファルハーン王子と会談すると述べた。

「（両国の）パートナーシップは、特に近年は『日・サウジ・ビジョン2030』の枠組みを通して大きく拡大している」と林外相は述べた。「これまで数度にわたる会談や電話を通じ、外相であるファイサル・ビン・ファルハーン王子と意見交換を行った結果、日本とサウジアラビアには2国間関係をさらに深め、拡大していく大いなる可能性があると私は断言できる」

林外相によれば、日本は2017年以降、「日・サウジ・ビジョン2030」を通じ、サウジが進める社会的・経済的改革に全面的に支援してきたという。

最近のサウジとイランの国交回復合意に関してアッシャルク・アルアウサト紙は、新たなサウジ・イラン関係が中東における緊張緩和やイエメン危機の解決にどのようにつながるのかと林外相に尋ねた。

林外相はこう答えた。「日本はサウジとイランが国交回復で合意したことを歓迎するとともに、中東の安定に向けた前向きな一歩だと受け止めている。この合意が、イエメン情勢など中東におけるさまざまな地域的問題の解決にプラスに作用することを期待している」

一方で林外相は、イエメンの人道状況について深い懸念を表明した。また、イエメン政府への財政支援を含むサウジからイエメンへの寛大な支援や、イエメンの食糧安全保障を実現するための国連の計画に対するサウジの支援を高く評価した。

林外相はイエメンのフーシ派に対し、地域情勢の悪化を狙ったいかなる行為も控えるよう呼びかけるとともに、すべての当事者に対し、イエメンの人々の利益に沿った安定実現に向けて建設的に動くよう求めた。

8月にジェッダで開催されたウクライナ和平に関する協議について問われると、林外相はサウジのリーダーシップと努力に対する日本の謝意を述べた。協議にはインドやブラジル、南アフリカ、中国など40カ国以上が参加した。

「協議は、ロシアによる侵略をできるだけ早く止め、ウクライナの正当かつ恒久的な平和を達成する方法を話し合う重要な機会となった」と林外相は述べた。「ジェッダの会合の実りある結果を受け、日本はサウジアラビアを含む国際社会のパートナーと手を携えて、法の統治に基づく自由で開かれた国際秩序を今後も支持していく」

林外相はまた、台湾海峡の平和と安定を求める考えを示した。日本の安全保障のみならず、国際社会全体の安定にとってもこれは非常に重要な問題だと彼は述べた。

「これまでも私は中国に対して直接、台湾海峡の平和と安定の重要性について繰り返し強調してきた」と林外相は述べた。「同時に、志を同じくする国々のパートナーと緊密に協力していくとともに、われわれの共通の立場を明確に中国に伝えていくつもりだ」

また林外相は、日中の堅固で安定した関係構築に向けた日中双方の努力の重要性を強調した。