
ハルツーム:スーダン国軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は18日、ハルツーム南方のジェベル・アウリア・ダムに架かる橋を損壊させた攻撃をめぐって互いを非難した。この7ヶ月に及んでいる戦争で、重要インフラがまた一つ被害を受けた形となった。
ダムの被害の程度は不明だが、深刻な被害であれば白ナイル川の大規模な氾濫が起こる恐れがあった。
ここ数週間で首都ハルツームの橋と、重要な石油貯蔵施設が攻撃で被害を受けたが、それらに関しても両陣営は互いを非難している。
ハルツーム州南部の貧困地区であるジェベル・アウリアではここ数日戦闘が激化しており、数千人が避難している。RSFは今月、この地区にある国軍の基地を占領したと発表した。
現地のボランティア団体「エマージェンシー・ルーム」は声明の中で、RSFによる急襲に遭ったり、国軍とRSFがこの地区で繰り広げた砲撃戦に巻き込まれるなどして、民間人が死亡したと発表した。
通信網が被害を受けており、正確な犠牲者数を把握するのは難しい。
4月にハルツームで戦闘が勃発したのは、民政移管に向けた国軍とRSFの統合をめぐって両者の間で緊張が高まる中でのことだった。
それ以降、RSFは地上で首都ハルツームの大部分を制圧し、南方へと拡大している。
RSFはそれと同時に、西部ダルフール地方の大部分を掌握することに成功した。アナリストらの見方では、同組織は現在行われている和平交渉での立場を有利にするべく、可能な限り多くの地域において支配を固めるための努力を本格化している。
一方、国連安全保障理事会で回覧された書簡によると、スーダンは国連事務総長に対し、同国における国連政治ミッションの「即時」終了を通告した。
アリ・エルサディグ・アリ外相は16日付けのアラビア語の公式書簡で、スーダン国連大使による英語版も添えて、アントニオ・グテーレス事務総長に対し、「スーダン政府は只今をもって国連スーダン統合移行支援ミッションを終了することを決定した」と伝えた。
英語版によると、このミッションは「2018年12月の革命後のスーダン暫定政府の支援」を目的としていたが、「期待外れ」であったことが判明したと、政府は述べている。
ただし、政府は引き続き国連と「建設的に」協力していくとしている。
ロイター/AFP