
バグダッド:イラクの強力な親イラン武装勢力のカタイブ・ヒズボラは、イラクとシリアの米軍に対する最近の攻撃を受けて米国が今週発表した制裁を「ばかげている」と非難した。
米国国防総省によると、両国に配備された米軍は10月中旬以降55回以上攻撃されており、これは米国の同盟国であるイスラエルがガザの武装組織ハマスに対して戦っている時期と重なる。
カタイブ・ヒズボラのアブ・アリ・アル・アスカリ報道官は18日遅くにテレグラムで発表された声明の中で、「イラクのイスラム抵抗」による攻撃は「消耗戦略」の一環であると述べ、制裁は効果がないと却下した。
「いわゆる『アメリカの制裁リスト』に特定の同胞を含めるなどばかげている」とアスカリ氏は主張し、「そのような行動は勇敢な戦士たちを思いとどまらせるものではない」と述べた。
米国財務省は17日、米軍への攻撃にも関与しているとして、カタイブ・ヒズボラに関係する6人と、イラクで活動する別の親イラングループのリーダーを制裁したと発表した。
財務省が発表した声明によると、カタイブ・ヒズボラはイランのイスラム革命防衛隊から訓練、資金提供、支援を受けており、「ハマスのイスラエルに対する恐ろしい攻撃に続いて、米国およびイラクとシリアのパートナーに対する最近の一連の攻撃の背後にいる」
イスラエル当局によると、イランが支援するパレスチナ系組織ハマスが10月7日に開始したイスラエル南部への攻撃で1,200人が死亡した。その大半は民間人だった。
ハマス政府によると、イスラエルがこれに対応して開始した容赦ない陸海空の攻撃により、ガザ地区で1万2,000人以上が死亡した。
米国国防総省によると、イスラエル・ハマス間の戦争が始まって以来、この地域の米軍に対する攻撃により、数十人の兵士が軽傷を負った。
そのほとんどは、「イラクのイスラム抵抗」と呼ばれるグループが行なったと主張するロケット弾またはドローンによる攻撃だった。
カタイブ・ヒズボラの報道官は、「『イラクのイスラム抵抗』の計算された攻撃は……作戦のエスカレーションレベル、軌道、タイミングを決定する、敵の消耗戦略の一環である」と述べた。
米国国務省は2009年にカタイブ・ヒズボラを「テロ組織」に指定した。
米国は、ダーイシュグループの復活を防ぐ取り組みの一環として、イラクに約2,500人、シリアに900人の兵士を配備している。
AFP