
【エルサレム】ベンヤミン・ネタニヤフ首相は通年で3度目となる総選挙を翌日に控えた1日、再選された場合には占領下にあるヨルダン川西岸地区を数週間以内に併合すると確約した。
ネタニヤフ氏はイスラエル公共ラジオとのインタビューに答え、ヨルダン渓谷および西岸地区のその他地域の併合は、同氏が挙げる「四大緊急任務」の筆頭格だ、とした。
開票まで24時間を切るなかで放送された番組中で同氏は語った。「併合は数週間以内、最大でも2か月以内を望んでいる」
また、「米・イスラエルの合同作図委員会も1週間前に業務に着手している」ともした。
ドナルド・トランプ米大統領は1月後半に中東和平案を発表、各方面の批判を呼んだが、イスラエルにとっては併合にゴーサインを出すものだった。また、併合される領土の正確な国境線策定をおこなう委員会の設置も促した。
その他に優先させる政策として、ネタニヤフ氏は、イスラエルにとって重要な友邦である米国との間で「歴史的な」防衛条約を締結すること、また「イランの脅威を根絶やしにすること」を挙げた。ただしイラン政府とどう対するのか詳述はしなかった。
同氏は以前から繰り返し、イランの核兵器開発を阻止させると誓い、武力の行使も排除していない。
また、隣国シリアで展開するイランおよびその提携勢力による軍事活動を撃退させるべく動いてきてもいる。
シリア紛争でイランの精鋭軍とその代理民兵勢力が重要な役割を果たしているとするシリア国内のイラン関連標的について、イスラエルは定期的にミサイル攻撃をおこなっている。
1日、ネタニヤフ氏は再任された場合の4番目の「緊急」目標についても語った。汚職にからみ複数の罪状で公判を待つ身であることから再任には疑問符もつくが、それは、国内の高い生計費を軽減する一大経済改革であるという。
4月と9月にも総選挙はおこなわれたが勝敗がつかないなかでおこなわれる今回の総選挙では、最新の世論調査が右派のネタニヤフ氏と中道のライバルであるベニー・ガンツ氏を横一線としている。投票は2日。
AFP