
テルアビブ:イスラエル史上初となる在職中に起訴された政府の長となった首相が選挙で敗北する時が来ているように見えているかもしれない。
しかし、2日のイスラエルの総選挙を前に行われた最終世論調査によると、ベンヤミン・ネタニヤフ氏の支持率は、先月に収賄、詐欺、背任の罪で正式に起訴されたにもかかわらず、9月に行われた前回の投票以来安定している。
主要な挑戦者である「青と白」を率いるベニー・ガンツ元軍参謀総長は、近々始まるネタニヤフ氏の裁判を選挙運動の中心的課題にしようとし、法的問題によりネタニヤフ氏は国益に集中できなくなるだろうと国民に警告した。
しかし、そのメッセージは有権者に影響を与えなかったかもしれず、ネタニヤフ氏の右派与党リクードと「青と白」のどちらも政権を樹立できないと予測された。決着のつかなかった4月と9月の投票結果と同じだ。
テルアビブで行われたガンツ氏の最後の集会では、活動の中心ははっきりと投票率に向けられていた。彼は演説を聴く人々のネットワークを広げることを期待して聴衆にフェイスブックでライブ配信するよう促した。
「外に出て投票してください!」と「青と白」のリーダーは言った。調査によると、ネタニヤフ支持者を含むイスラエルの有権者は、彼に対する申し立てを気に掛けている、とシンクタンク、イスラエル民主主義研究所のヨハナン・プレスナー所長は話した。
「右派有権者を自認する人の約3分の1が、起訴された後も首相を務め続けることを非常に不快に感じているか、あるいは不可能だと考えていることが数字によって示されている」とプレスナーはAFPに語った。
しかし、「投票パターンが変わることになるとは限りません」と付け加え、首相や政策への個人的な親近感が最も重要になるかもしれないことを説明した。
ネタニヤフ氏は、不適切な贈答品の授受及び好意的な報道と引き換えにメディア業界の重要人物に有利な規制変更をした罪で3月17日から裁判に掛けられる。
プレスナー氏の説明によると、リクード支持者の7割は起訴には根拠がなく、「政略的である」として受け入れていないという。
その立場は「ばかばかしい」と彼は言ったが、ネタニヤフ氏は、腐敗ではなく合法的な政治的「駆け引き」をしたのだと一部の人に信じさせることができたと指摘した。
AFP