
アンカラ:トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、トルコ議会によるスウェーデンのNATO加盟批准は、米国連邦議会がトルコのF-16戦闘機購入申請を許可するか否かによると述べ、両国の議会が「同時に」行動するよう求めた。
また、19日に報道されたコメントの中で、エルドアン大統領は、トルコに課されている武器禁輸措置をカナダと他のNATO加盟国が解除することも必要だと語った。
エルドアン大統領は「F-16戦闘機の件に関して米国側から前向きな進展が見られ、カナダが自らの約束を守れば、(スウェーデンの加盟について)我が国の議会に肯定的な見方が一気に広がるだろう。これらはすべて関係している」と述べた。
エルドアン氏は、ハンガリー訪問後に帰国した際の18日遅く、以上のように語った。欧米諸国の軍事同盟であるNATOへのスウェーデンの加盟申請を正式に承認していないNATO加盟国は、ハンガリーとトルコの2国のみである。
エルドアン氏の発言は国営アナドル通信社によって伝えられた。
エルドアン氏は記者団に対し、トルコのハカン・フィダン外相が米国のアントニー・ブリンケン国務長官と今週協議した際、トルコ議会と米国連邦議会による同時承認の件を提起したと語った。
エルドアン氏は「本件について同時進行で行えば、我が国の議会での可決がはるかに容易になるでしょう」と、フィダン氏がブリンケン氏に語った内容を引用した。
10月、エルドアン氏はスウェーデンの加盟承認に関する議定書を議会に提出したが、批准手続きはストップしている。
それ以降、エルドアン大統領は、この問題はトルコによるF-16戦闘機40機の購入、および同国が現在所有している戦闘機の更新に必要な部品の購入を、米国連邦議会が許可するか否かによるとしている。
トルコによるスウェーデンの加盟批准は1年以上遅れている。トルコ政府は、クルド人の武装勢力や同政府が安全面での脅威とみなす他の集団との戦いなど、トルコの安全保障上の懸念を米国が十分真剣に受け止めていないと非難している。
2022年2月に起こったロシアのウクライナ侵攻を受け、近隣のスウェーデンとフィンランドが長年保ってきた軍事的中立を放棄したのち、両国を速やかに同盟に受け入れた他のNATO同盟国はこの遅れに苛立っている。
ハンガリー政府は、加盟承認の件について、同国議会で立憲上の多数を占める与党フィデス党が投票による採決を行うことを拒否しているが、加盟を承認する最後の国にはならないと述べている。
AP