エルサレム:イスラエル軍は12月25日(月)、ガザ北部の病院施設内で、誤って軍の部隊に殺害された人質の乗っていた車を発見し、病院と戦闘員に拘束されている人質たちに関りがあることを示す新たな証拠だと主張した。
イスラエル軍によれば、このイスラエルのナンバープレートが付いたトヨタのカローラは、サメル・エル=タラルカ氏の家族が所有するもので、ガザ北部のインドネシア病院内で発見された。
イスラエル軍によるとタラルカ氏は、今月初め軍の部隊に敵と誤認され射殺された3人の人質のうちの一人である。
イスラエル軍は声明で「ほかの人質の所有する車両からは、RPG (ロケット推進グレネード) の残骸と血痕も見つかった」と詳細な説明なしで述べている。
「車両の発見は、病院と10月7日の野蛮な事件とを直接結びつけるものだ」
この主張についてAFP 通信は独自に確認できておらず、ガザ北部ベイト・ラヒアの病院も直接コメントしていない。
今年10月7日、ハマスの戦闘員たちは厳重に軍に守られているガザ地区の境界を突破してイスラエル南部に前例のない攻撃を行い、公式発表を基にAFP 通信が集計したところでは約1,140人が死亡、その大半は民間人だった。
ハマスのパレスチナ人戦闘員たちは同時に約250人を連れ去り、イスラエルによればその内129 人がまだガザ地区内にいるという。
イスラエルはガザ地区に軍事報復作戦を開始し、ハマス運営のガザ地区保健省によれば少なくとも2万674人が殺害され、大半は女性と子供だという。
イスラエルは、ガザ地区の病院がハマスの戦闘員たちが軍事的な目的で使われていると繰り返し主張し、攻撃目標にしていることで、国際社会からの厳しい批判にさらされている。
ハマス側は病院や民間の施設を軍事作戦に使用していないとして、イスラエルの主張を否定している。
11月初めインドネシアは、ベイト・ラヒアの病院がハマスの地下トンネル網の上に建てられているというイスラエルの主張を否定した。
AFP