
米領バージン諸島クリスティアンステッド: イエメンの反政府勢力フーシ派は、紅海の商業船に対する「無謀な」攻撃をやめる気配はないと、中東における米海軍の高位司令官は土曜日に述べた。重要な水路において船舶を保護するための国際的な海上作戦に参加する国が増え、貿易の往来が回復し始めているにもかかわらず、である。
ブラッド・クーパー副司令官はAP通信のインタビューで、プロスペリティ・ガーディアン作戦が発表されてから10日余り、1200隻の商船が紅海地域を航行しているが、ドローンやミサイルによる攻撃は一隻も受けていないと語った。クーパー副司令官によれば、さらに多くの国が参加する見込みだという。ロイド・オースティン国防長官が海軍第5艦隊のあるバーレーンを訪問した際、「これは集団としての行動が必要な国際的な課題である」と述べた。
イランに支援されたフーシ派は、イスラエルのガザ攻撃を阻止するため、イスラエルと連携した船を攻撃しているという。
狭いバブ・エル・マンデブ海峡は、アデン湾と紅海、そしてスエズ運河を結んでいる。この重要な貿易ルートは、アジアとヨーロッパの市場を結んでいる。複数の海運会社がその中の数隻を損傷させられたことから、襲撃の深刻さは増し、治安状況が改善するまで海峡に入らず、その場で待機するよう船舶に命じている。大手の荷主のなかには、アフリカや喜望峰を回る船を派遣し、航海に時間とコストをかけるところもある。
現在、米国、フランス、英国の5隻の軍艦が紅海南部とアデン湾西部の海域をパトロールしている、と第5艦隊を率いるクーパー氏は言う。作戦開始以来、艦船は合計17機のドローンと4発の対艦弾道ミサイルを撃ち落としたという。
米中央軍によると、つい2日前、海軍の駆逐艦USSメイソンが、フーシ派が発射した無人機と対艦弾道ミサイルを撃墜した。米国によれば、10月19日以来22回目となるフーシ派による国際海運への攻撃は、この海域にいた18隻の船舶に損害を与えず、負傷者の報告もなかったという。
「今後数週間で、さらに多くの国が攻撃されることになるだろう」とクーパー氏は述べ、デンマークの最近の発表に言及した。
米国は20カ国以上が参加していると発表しているが、そのうちの多くの国は公には認めていない。
オースティン氏は土曜日、オランダのカイサ・オロングレン国防大臣との電話会談で、現在進行中の違法なフーシ派の攻撃について話し合った。オースティン氏は、この攻撃は「集団的行動を必要とする重大な国際問題」であると強調した。
クーパー氏によれば、連合軍は商業船と直接連絡を取り合い、「攻撃されないための操船や最善の方法」について指導を行い、海運業界と緊密に連携して警備を調整しているという。
この地域の海上警備を改善するため、2022年4月に国際タスクフォースが設置された。しかしクーパー氏によれば、プロスペリティ・ガーディアン作戦はより多くの船舶を保有し、船舶を支援するための存在感を持続させているという。
作戦開始以来、フーシ派は対艦弾道ミサイルの使用を強化しているとクーパー氏は述べた。「フーシ派の無謀な攻撃は今後も続くだろう」
フーシ派は2014年にイエメンの首都サヌアを掌握し、政権回復を目指すサウジアラビア主導の連合軍に対し、徹底抗戦を開始した。武装勢力は散発的にこの地域の船舶を標的にしてきたが、イスラエルとハマスの戦争が始まって以来、攻撃は増加した。
フーシ派は、イスラエルに向かう、あるいはイスラエルからやってくると思われる船舶を攻撃すると脅した。それがエスカレートし、ノルウェーやリベリアなどの国旗を持つコンテナ船や石油タンカーが攻撃されたり、ミサイル攻撃を受けたりしている。
海運会社のマースクは、海峡と紅海の外側で数日間停泊していた船舶の航路を変更し、代わりにアフリカ周辺に回航させることを決定したと発表した。マースクは12月25日、海峡を通る船舶の派遣を再開すると発表した。クーパー氏によると、別の船会社もこの航路の利用を再開したという。
「商業は間違いなく継続されている」とクーパー氏は語った。
AP