• 2000年以降、占領軍は約13,000人のパレスチナ人の子供を逮捕してきたとNGO

エルサレム：アブデルラフマン・アル・ザガルさん（14）は、10月7日のハマス主導によるイスラエル襲撃の際に拘束された人質と引き換えに、イスラエルが解放した最も若いパレスチナ人の一人だ。

数週間が経った今でも、ザガルさんの生活は普通の十代の若者とは似ても似つかない。逮捕された日に負った重傷から回復しつつあり、学校はまだイスラエルの登校許可を待っているという。ザガルさんは8月、パンを買うために家を出たが、目が覚めたら病院のベッドで手錠をかけられた状態で2人の警官に挟まれ、頭部と骨盤に銃弾を受けていたという。

イスラエルは、ザガルさんをガソリン爆弾を投げつけた罪で起訴したが、彼は否認している。母親のナジャさんによれば、ザガルさんは東エルサレムの自宅近くのユダヤ人入植地を警備していた男に撃たれたという。

ザガルさんが撃たれた夜に発表された警察の声明によると、国境警備隊の警官たちは、自分たちの命が危険にさらされていると感じたため、無名の十代に発砲し、重傷を負わせたという。エルサレム住民であるザガルさんの訴訟はイスラエルの民事裁判所に持ち込まれた。裁判長は、裁判が終わるまで、自宅エリア外での軟禁を命じた。釈放された日、ザガルさんは飛び上がるほど喜んだという。しかし、銃撃による脳の損傷の手術が控えていたため、祝いの気分は削がれたと母親は語った。

ザガルさんは、11月のガザ戦争の休止中にイスラエルが解放した240人のパレスチナ人のうちの18歳以下の104人の1人である。これと引き換えに、ハマス側は10月7日に拉致した110人の女性、子供、外国人を解放した。

イスラエルの記録によれば、取引の一環として解放されたパレスチナ人の半数以上は、罪状なしで拘留されていた。

ディフェンス・フォー・チルドレン・インターナショナル・パレスチナ（DCIP）によれば、2000年以降、イスラエル軍は約13,000人のパレスチナの子供たちを拘束しており、そのほぼ全員が12歳から17歳の少年だと​​いう。

「パレスチナの子供たちはどこに行っても、イスラエル軍から生活に何らかの統制を加えられている」とDCIPの権利擁護担当者であるミランダ・クレランド氏は言う。

イスラエルは、自国民を攻撃したり、攻撃を計画したりした疑いでパレスチナ人を逮捕するという。同軍は、占領下のヨルダン川西岸地区の取締機関について、「すべての行政手続きと刑事手続きを通じて、未成年者の権利を守るように努めている」と述べている。

ヨルダン川西岸地区では、パレスチナ人とイスラエル人は異なる法制度に従っている。パレスチナ人は未成年者を含め、軍事法廷で起訴される。

2016年から2022年の間に拘束された766人の子供たちの宣誓供述書に基づき、DCIPは約59%が夜間に兵士に拘束されたことを明らかにした。

約75%の子供たちが身体的暴力を受け、97%が家族や弁護士の同席なしに尋問を受けている。4人に1人は、裁判が始まる前から2日以上独房に入れられているとクレランド氏は述べた。

有罪率は95%以上であるため、弁護士たちは子供たちに司法取引をさせようと努めていると同氏は言う。
釈放後のカウンセリングにおける課題のひとつは、十代の若者が再逮捕されることを予期していることであり、多くは再逮捕されるだろうと、パレスチナ保健省のメンタルヘルス部門を率いる精神科医サマー・ジャブル博士は語った。

ザガルさんは、過去に2度イスラエル軍に拘束されたと述べた。1度目は12歳のときで、ジェリコで従兄弟と遊んでいるところを兵士にライフルで殴られたという。兵士たちは彼が石を投げたと非難したが、ザガルさんはこれを否定した。

投石は、ヨルダン川西岸地区で拘束されたパレスチナ人未成年者に対する最も一般的な罪状であり、イスラエル軍法では最高20年の禁固刑に処せられる、とパレスチナの権利擁護団体アッダミール（Addameer）は言う。

ザガルさんは、亡き父親と週末にテルアビブのプールで泳いだことを覚えており、ライフガードになりたいと思っている。ザガルさんは学校が大好きで、戻りたいという。

イスラエル教育省は、イスラエルの拘置所から釈放されたパレスチナ人は2024年1月までは学校に通わず、代わりに指定された警官が訪問すると発表した。

ロイター