
テヘラン:反政府的なイラン南東部での襲撃事件で警察官が死亡したと10日に国営メディアが報じた。後に、イスラム教スンニ派過激派組織が犯行を主張した。
襲撃のあったスィスターン・バルーチェスターン州は、シーア派が支配するイランでは数少ないスンニ派優勢の州の一つで、麻薬密輸組織、少数民族バローチ人の反政府勢力、過激派が関与する騒乱が続いている。
「今朝、ラスクの警察署の部隊と武装組織のメンバーとの間で銃撃戦があり、警官1人が死亡した」とイランの国営通信IRNA(イスラーム共和国通信)が報じた。
同通信によれば、銃撃戦は約3時間続いたが、その後、警察の増援が到着したため、襲撃者は撤退したという。
過激派組織ジャイシュ・アル・アドル(正義の軍隊)がテレグラム・チャンネルでの短い声明でこの襲撃の犯行声明を出した。ジャイシュ・アル・アドルは2012年に結成され、イランによって「テロリスト」組織としてブラックリストに登録されている。
この数週間で、同組織が犯行を主張したラスクの治安部隊に対する2度目の致命的な襲撃となった。
12月15日未明に同町の警察署が同様の攻撃を受け、少なくとも11人の警察官が死亡した。
スィスターン・バルーチェスターン州はパキスタンとアフガニスタンに国境を接しており、長い間、過激派組織、麻薬密輸組織、不定期移民の主要なアクセスポイントとみなされてきた。
過激派組織ダーイシュが犯行を主張する2件の自爆テロが発生し、南部の都市ケルマンで開催された重要な国家行事で90人以上が死亡したことを受けて、先週、内相のアハマド・バヒディ大将は、穴だらけの国境沿いの警備を強化するための新たな措置を発表した。
バヒディ大将は、当局が「国境沿いの封鎖すべき優先箇所」を特定したと述べた。
AFP