ニューヨーク:イエメン大統領指導評議会のラシャド・アル・アリミ議長は21日、イランが支援するフーシ派民兵への武器や資源の流入を阻止するため、世界はもっと努力すべきだと述べた。
ニューヨークで開催された第78回国連総会一般討論の第8回本会議で冒頭演説を行ったアル・アリミ氏は、約10年前にイエメンで紛争が勃発して以来、フーシ派が犯してきた人権侵害を強く非難した。
アル・アリミ氏はまず、「イエメン国民の苦しみに終止符を打つ」ことを求め、国際社会が「イエメンの憲法上の正当性、主権、独立、領土保全、イエメンへの内政不干渉」を尊重していることを称賛した。
アル・アリミ氏は、政府による妥協や努力にもかかわらず、イエメンでは「平和は依然として達成困難なままである」と述べた。
「法の支配と平等な市民権に基づく国家のみが、わが国の安定と安全を確保することができるという事実をフーシ派が認識することを望んでいる。これが正当な政府の要求だ」と続けた。
アル・アリミ氏は、フーシ派民兵が野放図に反乱を続けることを許せば、「わが国はテロ輸出の温床となるかもしれない」と警告し、次のように付け加えた。
「フーシ派を事実上の権威として扱えば、抑圧や自由の侵害につながる行動を根絶することが容易ではなくなる」
フーシ派民兵は、紛争を長引かせ、より多くの資源を集める時間を稼ぐために和平協定を利用しているとアル・アリミ氏は指摘した。
平和を維持し、戦争を終結させることが、イエメン国民の権利、自由、平等を保証し、他の湾岸協力理事会(GCC)諸国との良好な関係を構築する唯一の方法である、とアル・アリミ氏は述べた。
また、イエメンのサービスの状況を改善し、資金がフーシ派の手に渡るのを防ぐため、イエメン中央銀行を通じたイエメン経済の強化を求めた。
資金が公認の政府系金融機関に向けられなければ、「イエメンの各機関は資金不足のままとなり、国境を越えた課題に対処するために必要な資源を持てなくなる」とアル・アリミ氏は述べた。
演説の最後には、国際社会に対し、イエメンにおけるフーシ派の活動を終わらせるためにイエメンに介入するよう呼びかけた。
「国際社会がイエメン問題へのより強硬な対応を遅らせるたびに、損失は増大し、フーシ派民兵は国境を越えた脅威を与え続け、重大な人権侵害を続けるだろう」とアル・アリミ氏は述べた。
また、イエメンの予算と経済は、戦争開始当初はイエメン国民に適切なサービスを提供できるほど健全であったが、石油施設に対するフーシ派の攻撃が戦前の経済の勢いを止めたとした。
「フーシ派民兵は最近、紅海とアデン湾の航路を標的にし、脅威を強めている。フーシ派は、紅海とアデン湾の航路を軍事エリアとして利用し、新しい兵器をテストし、商業船やタンカーを標的にしている。イラン政権の支援を受けたフーシ派民兵は、この地域を不安定にし続けている」とアル・アリミ氏は語った。
アル・アリミ氏は、フーシ派によるサヌア占拠から9年目に当たる日に演説を行ったと述べた。国連加盟国に対し、フーシ派が弾道ミサイルや無人機などの兵器にアクセスするのを阻止するため、武器禁輸を実施するよう呼びかけた。
また、サウジアラビアからの「イエメンの公共予算を支援するための12億ドルの寛大な資金援助」に感謝し、資金援助がなければ、「給与の支払いを含む義務を果たすことができなかっただろう」と述べた。