
ジャジーラ州、スーダン:国軍側につくスーダン政府は13日、東アフリカサミットへの招待を拒絶し、対立する準軍事組織の司令官との対話に応じる国連を強く非難した。
正規軍と準軍事組織の即応支援部隊(RSF)の間で内戦が勃発してから9カ月が経過し、政府軍が支配地域を失う一方、準軍事組織のモハメド・ハムダン・ダガロ司令官はアフリカ諸国の首都を訪問し、外交的立場を強めている。
政府軍のアブドゥルファッターフ・アル・ブルハン司令官を議長とするスーダン暫定統治評議会は、IGADによる1月18日にウガンダで開催される東アフリカ諸国首脳会談への招待を拒絶し、「スーダンでの事態は国内問題である」と主張した。同サミットにはダガロ司令官の出席が予定されている。
IGADは対立するスーダンの両司令官に繰り返し仲介を申し出てきたが、ブルハン政権は一貫して拒み続けている。
一方、アフリカ6カ国の首都訪問を終えたばかりのダガロ氏は、X(旧Twitter)で、IGADの招待を受け入れ、ウガンダでのサミットに出席すると表明した。
スーダン外務省はダガロ氏の招待を「言語道断の暴挙」と批判し、組織としての「IGADの信頼性を損ねる」とした。
「IGADはテロリスト武装集団の残虐行為に対して完全な沈黙を保つのみならず、各国首脳だけが出席を認められる会合に武装集団を招待し、正当性を与えようとしている」と、外務省は非難した。
ブルハン司令官は、外交的地位を固めるダガロ氏に対して怒りをあらわにし、同氏の外遊を迎えたアフリカ諸国の指導者は、スーダン市民に対する残虐行為への共犯者であると糾弾した。
アナリストによれば、政府軍がRSFの進軍を食い止められないなか、ブルハン司令官はますます外交的孤立に陥りつつある。
軍事衝突位置情報・事象データプロジェクト(ACLED)の保守的な推定によれば、内戦でこれまでに1万3000人以上が命を落とし、国連推計によれば約750万人が避難民となった。
政府軍とRSFはいずれも、住宅地への無差別砲撃、拷問、民間人の恣意的拘束といった戦争犯罪を実行したとして非難されている。
またRSFに関しては、民族的動機に基づく大量殺戮、見境のない略奪、戦争兵器としてのレイプの利用についても非難されている。
ブルハン政権の現在の根拠地である東部の都市ポートスーダンで、アリ・アル・サディーク外相代行は着任したばかりのラムタネ・ラマムラ国連特使に対し、スーダン政府はアントニオ・グテーレス国連事務総長とダガロ氏の直近の対話を「拒絶」すると伝えたと、国営通信社SUNAを通じ声明が発表された。
サディーク外相代行はラマムラ特使に対し、11日のグテーレス事務総長の電話は「恐るべき残虐行為を実行し、複数の国連機関や国際社会の多数派から非難を受けている集団の指導者」であるダガロ氏を「公認」するものであると伝えた、と報じられる。
ラマムラ氏は、昨年12月にブルハン政権の要請を受けて国連ミッションの終了が決定したあと、グテーレス事務総長によりスーダン特使に指名された。
AFP