• イスラエル軍は、占領下のヨルダン川西岸地区で「イスラエル国家に対するテロを扇動」したため、女性2人を拘束したと発表した
• ダラル・アル・アルリさん（52）とファティマ・アル・アルリさん（47）は、ラマッラー近郊の別々の場所で逮捕された。

ラマッラー：今月レバノンで殺害されたハマスの最高指導者サーリフ・アル・アルリ氏の姉妹2人をイスラエル軍兵士が拘束したと、パレスチナ情報筋とイスラエル軍が14日に発表した。

ハマスの副指導者であったアルリ氏が1月2日にベイルート郊外で殺害されたのは、イスラエルの無人機の空爆によるものと広く指摘されており、イスラエルのガザでの戦争が地域紛争に拡大するのではないかという懸念が高まっている。

イスラエル軍は14日、占領下のヨルダン川西岸地区で「イスラエル国家に対するテロを扇動」したため、女性2人を拘束したと詳細を伏せて発表した。

アルリ氏の義兄であるアワル・アル・アルリさんは、女性2人と他の家族数名が「行政拘禁」されたと述べた。

人権団体「パレスチナ囚人クラブ（Palestinian Prisoners’ Club）」によれば、ダラル・アル・アルリさん（52）とファティマ・アル・アルリさん（47）は、ラマッラー近郊の別々の場所で逮捕された。

イスラエルの公式発表に基づくAFPの集計によると、1,140人の死者を出した10月7日のガザからのハマス戦闘員によるイスラエル南部襲撃の計画を手助けしたとして、イスラエル軍はアルリ氏を非難していた。

ガザ保健省によると、イスラエルによるガザでの軍事作戦によって、少なくとも23,843人が殺害され、そのほとんどが女性と子供だという。

パレスチナ囚人クラブは、ガザ戦争が始まって以来、ヨルダン川西岸地区で5,875人のパレスチナ人が拘束されたと発表した。

同団体によると、このうち1,970人が行政拘禁の下に置かれているという。行政拘禁とは、容疑者を起訴も裁判もせずに、最長6ヶ月（更新可能）拘束することを認めるものである。

イスラエルによれば、行政拘禁は、当局が容疑者を拘束しながら証拠の収集を続け、その間に攻撃やその他の治安犯罪を防ぐことを目的としている。

イスラエルは1967年の6日間戦争以来、ヨルダン川西岸地区を占領しており、併合された東エルサレムを除き、同地区内には現在、国際法上違法とされる入植地に約49万人のイスラエル人が暮らしている。

AFP