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フーシ派指導者が米国によるテロ組織指定を一蹴、紅海の船舶への攻撃継続を誓う

2024年1月18日、サヌアにおいて、フーシ派指導者アブドルマリク・アル・フーシ氏の写真のそばで携帯電話をチェックするイエメン人。(AFP)
2024年1月18日、サヌアにおいて、フーシ派指導者アブドルマリク・アル・フーシ氏の写真のそばで携帯電話をチェックするイエメン人。(AFP)
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19 Jan 2024 01:01:48 GMT9
19 Jan 2024 01:01:48 GMT9
  • イエメンの情報大臣などの、武装組織フーシ派に敵対する人々は、同派を再びテロ組織リストに加える米国政府の決定を歓迎

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー:イエメンの武装組織フーシ派の指導者アブドルマリク・アル・フーシ氏が18日に、同派をテロ組織に再指定する決定を下した米国を非難し、米国政府はパレスチナの人々への支援を理由に同派を罰していると批判した。

「米国による攻撃と分類にはなんの意味もなく、これらはイスラエルの犯罪を擁護するためだけの措置だ」と、テレビ放送された演説の中で同氏は述べた。フーシ派は、紅海のイスラエルに関係する船舶を含む、イスラエルの標的に対するミサイルとドローンによる攻撃を続けると、同氏は誓った。

「我々は、イスラエルおよび占領下のパレスチナの爆撃に関係する船への攻撃を、ガザに対する攻撃と封鎖が終わるまで続ける」と、同氏は述べた。

イエメン国内および国外でフーシ派に敵対する人々が、米国の決定を称賛し、より厳しい制裁とペナルティを同派に科すよう求める中で、同氏の発言があった。

紅海およびアデン湾の船舶への攻撃をやめるようフーシ派に圧力をかけるため、17日にバイデン政権は、フーシ派をテロ組織に再指定することを認めた。米国は、同派を「特別指定国際テロリスト」に分類することで、資金と武器の供給を断ち、国際通商の安全を害する能力を弱めることを通じて、同派を厳しく罰することができるようになる。米国のジョー・バイデン大統領は、イエメンにおける人道危機への懸念が高まる中、援助を供給しやすくするために、2021年の初めにフーシ派をテロ組織リストから外した。

フーシ派の政治・軍事部門の他の有力メンバーも、同派指導者と共にテロ組織指定を非難し、イスラエルによるガザでの壊滅的な軍事作戦の共犯となっているとして米国を責めた。

同派の情報大臣であるダーイフ・アラー・アル・シャミ氏は、同派がパレスチナを支援して行う紅海の船への攻撃を力ずくでやめさせるためにアメとムチ戦略を用いているとして米国を非難し、この企ては成功しないと述べた。

ソーシャルメディアのXに投稿されたメッセージで、同氏は次のように記した。「(フーシ派を)米国のテロ行為者リストに加えるという脅迫は、イエメンの人々になんら影響を及ぼすことのない必死の策略だ。それどころか、この策略は人々の信念、強さ、自分たちの立場への自信を増強するだろう」

イエメンの国際的に認められた政府と、他のフーシ派の敵対者や批判者は、同派のテロ組織への再指定を歓迎し、他の国々が米国に続くことを求めた。

イエメンのムアンマル・アル・エルヤニ情報大臣は、今回の再指定はフーシ派が国際海上交通にもたらす脅威を浮き彫りにする「重要な」一歩だとした。

同氏が語ったところによると、2014年終盤にフーシ派が武力によって国を掌握して以来、同派はテロ組織の烙印に値する数多くの犯罪を行ってきており、その中には、イランで製造され、爆発物を積んだミサイルによる住宅地への攻撃、誘拐、殺人、拉致した女性への拷問、住宅の破壊、子どもの動員、地雷の設置、反体制派の弾圧、その他の残虐行為が含まれる。

「武装組織フーシ派にテロ行為をやめさせ、緊張緩和に向けた努力と和平の実現に真剣かつ誠実に取り組ませるため、国際社会は同派への圧力を強化する必要がある」と、情報大臣は加えて述べた。

フーシ派による報復を恐れ、国外への避難を余儀なくされたイエメンの人権運動家、ジャーナリスト、政治家も同様に、米国が同派をテロ組織に再指定したことを称賛した。

フーシ派の拠点となっているサアダ州出身のイエメン人ジャーナリストで、情報大臣の顧問を務めるファヘド・アル・シャラフィ氏は、米国はフーシ派の残虐行為によって苦しむ虐げられたイエメンの人々を支援する姿勢を示してきたと述べた。

「今回の決定は、人々を殺し、住む場所を奪い、イエメンのあらゆる美しいものを破壊した地域的で多国籍なテロリスト集団を、正義と真実のために打ち負かすものだ。この決定は歓迎すべきものである」と、同氏はXに投稿したメッセージで記した。

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