ジュネーブ:スイス検察当局は19日、ガザ戦争における人道に対する罪に関する申し立ての中で、イスラエルのイツハク・ヘルツォグ大統領がスイス訪問中に刑事告訴の対象となったと発表した。
スイス連邦検察庁(BA)は、18日にダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF)の年次総会でガザ戦争について議論していたイスラエル大統領に対する刑事告発を受領したことを確認した。
BAは声明で、「刑事告訴は通常の手続きに従って検討される」と述べ、「関係者の免責の問題を調査するため、外務省と連絡を取っている」と付け加えた。
BAは告訴の具体的な内容や告発者については明らかにしていない。
WEFはアラブニュースの取材に対し、イスラエル大統領に対する告発に関してスイス当局から連絡は受けていないことを確認した。
しかし、AFPが入手した「人道に対する罪に対する法的措置」と題された、告発者たちによって提出されたとされる声明によると、複数の匿名の人物が連邦検察官とバーゼル、ベルン、チューリッヒの州当局に告発を行ったという。
声明によれば、原告らは、イスラエルによるガザ攻撃でのジェノサイド(大量虐殺)行為を非難する南アフリカが国連の国際司法裁判所(ICJ)に提訴した裁判と並行して、刑事訴追を求めているという。
免責の問題について声明は、人道に対する罪が疑われる場合など、「特定の状況下では」免責が解除される可能性があることを示唆し、「本ケースではこれらの条件が満たされている」と付け加えた。
南アフリカは今月、イスラエルが1948年の国連ジェノサイド条約に違反したと主張し、ハーグのICJで緊急訴訟を起こした。
南アフリカは裁判官に対し、イスラエルがパレスチナ領域での攻撃を停止するよう命じるよう要求した。イスラエルはこの裁判を「歪曲されたもの」として非難している。
10月7日にハマスがイスラエルを襲撃し、公式発表に基づくAFPの集計によると民間人を中心に約1140人が死亡して以来、戦闘はガザ地区を荒廃させてきた。
イスラエルは激しい攻撃を行っており、ハマスが運営するガザ保健省の発表によると、少なくとも2万4762人のパレスチナ人が殺害され、その約70%が女性、子供、青少年であるという。
ヘルツォグ氏はダボス会議で、イスラエルは「自衛」のために作戦行動を開始したと述べ、南アフリカのケースを「言語道断」だと再び非難した。
「彼ら(南アフリカ)は基本的に、我々が10月7日に直面した残虐行為と蛮行を支持しているのだ」と彼は言い、イスラエルはガザの破壊について懸念していると付け加えた。
「我々は懸念している。隣人がこれほど苦しんでいることは、我々にとって苦痛だ」と彼は語った。
「しかし、もし我々の敵が、信じられないような規模と範囲を持つ、恐怖のインフラの中に身を隠すことを決めたとしたら、他に自分たちを守る方法があるのだろうか?」と彼は述べた。
AFP