オタワ:カナダは、ヨルダン川西岸地区で暴力を扇動するイスラエル人入植者に制裁を科し、ハマスの指導者に対しては新たな制裁を科すと、同国のメラニー・ジョリー外相が4日に発表した。米国も先週、同様の措置を取っていた。
米国は1日、占領地での暴力行為に関与したとされる4人のイスラエル人男性に制裁を科した。
4日のイスラエルの報道によると、入植者の一人であるイノン・レヴィ氏は、銀行口座を凍結された。
4日に行われたカナダ放送協会(CBC)とのインタビューで、ジョリー氏は、一部の入植者が「制裁を受ける」とし、「ハマスの指導者たちにも新たな制裁を科す」と語った。
「私たちは積極的に取り組んでいる」とジョリー氏は訪問先のウクライナで語った。「私がウクライナにいる間、オタワで作業が進められていることを確認しており、近いうちに発表できることを楽しみにしている」
カナダのジャスティン・トルドー首相は2日、ヨルダン川西岸地区の「過激派」入植者への制裁を検討していると述べていた。
1967年の中東戦争以来、イスラエルはヨルダン川西岸地区を占領しており、パレスチナ人はヨルダン川西岸地区が将来の独立国家の中心地になることを望んでいる。イスラエルは、ほとんどの国が違法とみなすユダヤ人入植地をそこに建設してきた。イスラエルは批判に異議を唱え、この土地との歴史的、聖書的なつながりを理由に正当性を主張している。
ハマスが10月7日にイスラエルを攻撃するまでの18カ月間、ヨルダン川西岸地区ではすでに過去数十年で最高レベルの騒乱が起きていた。イスラエル軍がガザへの報復攻撃を開始して以来、ヨルダン川西岸地区での対立は急激に悪化している。
ロイター