チュニス:2月6日、先月地中海で行方不明になったチュニジア人移民40人の家族がチュニスで抗議し、当局に答えを求めた。
チュニジア中部の小さな町エル・ヘンチャに住むティーンエイジャーを中心とする一団は、約150キロ離れたイタリアのランペドゥーザ島へ向かう非正規移民の主な出発地の1つである海岸沿いの町スファックスから出発していた。
「彼らに関する情報はまだない」と、45歳のフェティ・ベン・ファルハット氏は語った。彼の17歳の甥マレクは、1月11日頃に海上で消息を絶った行方不明の移民の1人である。
高校を中退したマレク・ベン・ファルハット君は、4か月前にイタリアに不法入国した兄に続くことを望んで、機械工になるための見習い職を放棄したと、彼らの叔父は語った。
「若い人たちは、ここで商売を学んだり働いたりすることを考えることさえできない」とベン・ファルハット氏は話す。「そんなことは無駄だと思っている。若者の頭は移民することで一杯なのだ。特にSNSで(渡航した)友人たちの写真を見てしまうと」
チュニジア経済は、世界銀行が2023年に成長率を1.2%と試算しているように、ほぼ停滞しており、若年層の失業率は約38%にもなる。
イタリア内務省によると、昨年イタリアに不法入国したチュニジア人は、ギニア人に次いで2番目に多い1万7,304人であった。
チュニジア社会経済権利フォーラム(FTDES)は、チュニジアの経済的状況とヨーロッパでのビザ制限が大規模な移民の背景にあると述べた。
「移民を出身国から押し出す経済的・社会的要因に加え、気候条件や政情不安も忘れてはならない」
FTDESのスポークスマン、ロムダネ・ベン・アモル氏は、「気候条件」と2021年7月25日のカイス・サイード大統領のクーデター以来のチュニジアの「政情不安」が他の理由であると述べた。
エル・ヘンチャに住むモハメド・ヘンチ氏は、人口6,000人の彼の町は、「イタリアは約束された楽園だ」と信じている若者たちにほとんど将来の見通しを与えていないと語った。
家族はまた、密入国業者を非難している。
「彼はスファックス・イタリア間のルートをまるで直通道路のように扱っていた」と弟からの連絡を待つ37歳のファトマ・ジライル氏は話した。
「彼は祖国の情勢を憂いて出国を望む10代の若者を洗脳したのだ」
「子供たちはどこにいるのか?誰が責任を取るべきなのか?」彼女はこう訴えた。
AFP