


国連:2月22日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、ガザでの戦争への対応に苦慮する中、同機関が重大な岐路に立たされていると警告した。
支援国が資金を凍結し、イスラエルがUNRWAを解体するよう圧力をかける一方で人道的ニーズが急増する中、「UNRWAが限界点に達していることをお知らせしなければならないのは、まことに遺憾だ」とフィリップ・ラザリーニ事務局長は述べた。
「総会決議302によって与えられたマンデートを果たすUNRWAの能力は、今や深刻な脅威にさらされている」とラザリーニ氏は国連総会に宛てた書簡の中で述べた。
国連総会決議302は、イスラエル建国後の1949年にUNRWAの設立を決めた決議である。
UNRWAは、占領地、レバノン、ヨルダン、シリアで約3万人を雇用している。
2024年2月21日、レバノンのベイルートにあるパレスチナ難民キャンプ、マール・エリアスのUNRWAが運営する学校で授業を受ける生徒たち。(REUTERS)
米国、英国、ドイツ、日本を含む数カ国は、UNRWAの職員の一部が昨年10月7日のイスラエル攻撃に参加したというイスラエルの申し立てを受けて、UNRWAへの資金提供を停止している。
週末に発表されたインタビューの中で、ラザリーニ氏は4億3,800万ドル(2024年に受け取る予定だった額の半分以上に相当する)の資金が凍結されたと述べ、イスラエルはUNRWAを破壊するために協調的な努力を行っていると訴えた。
国連はイスラエルに告発された職員を解雇し、UNRWAの内部調査を開始した。
また、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、UNRWAがイスラエルとパレスチナの紛争において中立的に行動しているかどうかを評価する独立委員会を設置した。
ラザリーニ氏は22日、イスラエルは告発している12人の元職員に対して何の証拠も提出していないが、16カ国が資金援助を停止していると主張した。
「新たな資金提供がなければ、3月から地域全体のUNRWAの活動は大きく損なわれることになると、私は援助国や受け入れ国に警告してきた」と事務局長は述べた。
「我々は地域の平和、安全保障、人権に重大な影響を及ぼす大惨事の瀬戸際に立たされているとの懸念を抱いている」
戦争はハマスが昨年10月7日に行った前代未聞の攻撃により、AFP通信が公式発表を集計した数字によると、イスラエルで約1,160人(ほとんどが民間人)が殺害されたことで始まった。
イスラエルによれば、ハマスは約250人の人質を取り、そのうち130人はガザに残っているが、うち30人は死亡していると推定されている。
ガザの保健省による最新の集計によると、イスラエルの報復作戦によって、少なくとも2万9,410人(大半が女性と子ども)が死亡した。
AFP