
ジュネーブ:2月23日、国連人権高等弁務官事務所はスーダンの内戦において、当事者双方が病院や市場、避難民キャンプなどの民間施設に対する無差別攻撃を含む、戦争犯罪に相当しうる虐待を行っている、と発表した。
スーダンの正規軍と準軍事組織である即応支援部隊(RSF)が対立する10ヶ月に及ぶ紛争を終結させるための努力は、今のところ失敗に終わっている。数千人が殺害され、600万人以上が避難を余儀なくされており、その結果スーダンは世界最大の避難民を抱える国となっている。
ヴォルカー・ターク国連人権高等弁務官は、報告書に添付された声明の中で、「これらの侵害の中には、戦争犯罪に相当するものもある」と指摘した。「銃声を止めなければならず、市民は保護されなければならない」
米国はすでに、紛争当事者双方が戦争犯罪を行ったと正式に決定し、RSFと同盟する民兵組織が西ダルフールで民族浄化に関与したと述べている。当事者双方は、殺害や虐待の報告について調査し、関与が判明した戦闘員を訴追すると表明している。
国連の報告書は昨年4月から12月までを対象としており、300人以上の犠牲者や目撃者のインタビュー、映像や衛星画像に基づいている。
報告書によれば、命からがら逃亡したり、暴力によって避難を余儀なくされたりした人々が、爆発性兵器による攻撃の犠牲になることもあったという。
ダルフールのザリンゲイにあるキャンプが9月14日から17日にかけてRSFの砲撃を受け、数十人の避難民が死亡した事件もあったという。また、8月22日には、橋の下に避難していた市民26人(ほとんどが女性と子ども)が、スーダン軍が発射したとされる砲弾で死亡した。
報告書はまた、RSFが人間の盾を軍事戦略として採用していたと指摘し、巻き込まれた被害者の証言を引用している。
首都ハルツームで、スーダン軍の戦闘機による空爆を阻止するために数十人が逮捕され、RSFの軍事拠点近くの戸外に配置された事案も記述されている。
国連調査団は、これまでに118人に対する性暴力事件を記録しており、その中には数週間にわたって拘束され、繰り返し集団レイプされた女性も含まれている。レイプの多くはRSFメンバーによるものだという。
ロイター通信もまた、RSFと同盟関係にあるアラブ民兵による、民族的に標的を定めた攻撃における集団レイプの事例を記録している。
この紛争は昨年4月、民政と自由選挙に向けた国際社会の支持を得た政治体制移行計画の最中に、軍とRSFの権力争いにより勃発した。
ロイター