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ガザの死者数は3万人に迫り、援助団体は「差し迫った」飢餓を警告

マガジキャンプの瓦礫の中に立ち、涙を流すパレスチナ人の少年。(AFP)
マガジキャンプの瓦礫の中に立ち、涙を流すパレスチナ人の少年。(AFP)
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29 Feb 2024 12:02:38 GMT9
29 Feb 2024 12:02:38 GMT9
  • ガザ北部では、2歳未満の子供の6人に1人が急性栄養失調に苦しんでいる
  • WFPのカール・スカウ副事務局長は、WFPは「停戦合意があれば、活動を迅速に展開し、その規模を拡大する準備ができている」と述べた

パレスチナ自治区ガザ地区: 仲介者がイスラエルとの休戦が数日以内に実現する可能性を主張しているにもかかわらず、ハマスが統治するガザ地区では戦闘が激化しており、28日にはガザ戦争におけるパレスチナ人の死者数が3万人に迫った。

保健省は、イスラエル軍の砲撃により、一晩でさらに91人が死亡したと発表した。

エジプト、カタール、アメリカの仲介者は、激しい戦闘のさなか、停戦への道を模索しており、交渉担当者らは約5カ月に及ぶ戦争の6週間の停戦を求めている。

仲介者らは、慌ただしい外交交渉の末、合意がついに手の届くところまできた可能性があると述べた。伝えられていることによると、これにはイスラエルに拘束されている数百人のパレスチナ人拘留者の解放と引き換えに、ハマスによる10月7日のガザ襲撃以来、ガザで拘束されているイスラエル人の人質の一部を解放することが含まれている。

「来週月曜日(3月4日)までの停戦を望んでいる」が、「まだ合意に至っていない」とアメリカのジョー・バイデン大統領は27日に述べた。

カタール外務省のマジェド・アル・アンサリ報道官は、カタール政府は29日までに「何らかの発表ができるのではないかと、必ずしも楽観的とはいえないが、期待している」と述べた。

しかし同報道官は、「状況はまだ流動的だ」と警告した。

カタール政府は、ラマダン(旧暦に基づき3月10日または11日に開始されるイスラム教徒の断食月)が始まる前に戦闘を一時停止することを提案している。

ハマス側はガザからのイスラエル軍の完全撤退を求めていたが、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はこの要求を真っ向から拒否した。

しかし、ハマスのある情報筋は匿名を条件に、この合意によってイスラエル軍が「都市と人口密集地域」から撤退し、避難民となったパレスチナ人の帰還と人道支援が可能になるかもしれないと述べた。

ガザ地区の保健省によれば、同地区におけるイスラエルの軍事作戦により29,954人が殺害され、そのほとんどが女性と子供だという。

この戦争はイスラエル南部へのハマスの前例のない襲撃によって引き起こされ、公式の数字に基づくAFPの集計によると、民間人を中心に約1,160人が殺害された。

イスラエルによれば、武装勢力はまた、約250人の人質を拘束し、130人はまだガザに残っており、そのうちの31人は死亡したと見られている。

開戦以来、数十万人のガザの住民が避難を余儀なくされており、現在では150万人近くが、イスラエルが地上攻撃を開始すると警告している最南端の都市ラファに詰め込まれている。

ガザ北部に残る人々は、ますます絶望的な状況に直面しており、援助団体は警告を発している。

世界食糧計画(WFP)のカール・スカウ副事務局長は27日、国連安全保障理事会で、「もし状況が変わらなければ、ガザ北部には飢餓が迫っている」と述べた。

国連人道問題調整事務所(OCHA)のラメシュ・ラジャシンガム(Ramesh Rajasingham)事務次長代理は、「ほとんど避けられない」広範囲に及ぶ飢餓への警告を発した。

WFPによれば、イスラエル軍によって支援物資の搬入が阻止されているため、人道支援団体は1ヶ月以上、北部に支援物資を届けることができていない。

子供たちが空の鍋を持って歩き回っている北部のジャバリア難民キャンプに住むマフムド・ホドル(Mahmud Khodr)さんは、「2日間何も食べていない」という。

「食べるものも飲むものもありません」

ほとんどの支援トラックは止まっているが、外国の軍隊が物資の空輸を行っており、27日にはラファとガザ南部の主要都市ハーン・ユーニス上空から物資を投下した。

ガザに入る支援物資はエジプトからラファ国境検問所を通過するため、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、ラファへの攻撃はガザ地区での救援活動に対して「棺桶に最後の釘を打ち込むことになる」と警告している。

イスラエルは、ラファに軍隊を送る前に民間人を安全な場所に移動させると主張しているが、詳細は明らかにしていない。

エジプトは、ラファへの攻撃は「地域全体に壊滅的な影響を与える」と警告しており、エジプト政府は難民の流入を懸念している。

イスラエル軍報道官のダニエル・ハガリ少将は27日、イスラエルは「エジプト人とエジプトの利益に耳を傾ける」と述べ、ラファの人口が多い現状では「作戦を実施することはできない」と付け加えた。

地上侵攻の脅威に先立ち、この地域はイスラエル軍の空爆を何度も受けている。

AFPの特派員によると、南部のハーン・ユーニスとラファ、そしてガザ中央部のツァイトゥン(Zeitun)は一晩中、数度の空爆に見舞われたという。

イスラエル軍は、ツァイトゥンで「多数のテロリストを殺害し、武器を発見した」と述べた。

イスラエル軍によれば、ガザでの戦闘でさらに2人の兵士が死亡し、10月27日の地上攻撃開始以来の同軍の総死者数は242人になった。

AFP

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