
パレスチナ自治区ガザ地区:戦争で荒廃したガザで2人の子どもが「脱水と栄養失調で」死亡したと、ハマスが支配する同地区の保健省が28日に発表した。これは国連が飢餓「一歩手前」であると警鐘を鳴らす中で発表された最新の報告である。
保健省のアシュラフ・アル・クドラ報道官は、今回の死者は、ガザ市内の、包囲された同地区で最大の病院であるアル・シファ病院で発生したと述べた。
「飢餓による子どもの犠牲者数は6人に上り、脱水症状と栄養失調が原因である」とクドラ報道官は述べた。
この死者数に関して独自の検証はできていない。
「ガザ地区北部における人道的な大惨事を防ぐため、我々は国際機関が直ちに行動を起こすよう求める」と報道官は付け加えた。
国連機関によると、人道支援部隊が北部へ入ることを許可されたのは直近で1か月以上前だという。
国連人道問題調整事務所(OCHA)は28日、ガザ北部のカマル・アドワン病院で2人の子どもが脱水症状と栄養失調で死亡したと発表した。この死亡はクドラ報道官が先に発表したものである。
パレスチナのグループによる10月7日の攻撃を受け、イスラエルがハマスの排除に向け戦闘を続けているため、ガザでは悲惨な人道的緊急事態となっている。
イスラエル南部への奇襲攻撃により、公式発表に基づくAFP通信の集計によると、民間人を中心に約1,160人が死亡している。
ガザの保健省によれば、戦争が始まって5カ月近くとなる現在、イスラエルの攻撃でガザでは少なくとも29,954人が死亡している。
イスラエル軍によってガザ北部への援助物資の搬入が阻止されたままであり、同地区の他地域にもわずかしか援助物資が届いていないため、世界食糧計画は27日、「このまま何も変わらなければ、飢餓が一歩手前に迫っている」と述べた。
国連パレスチナ難民救済機関UNWRAは、今月はこれまで、ガザに入るトラックは1月に比べて50%減少していると報告している。
国連人道問題調整事務所はまた、「ガザ地区の全人口が危機的、あるいはそれ以上のレベルの食糧不安に直面している」という予測を示した。
ガザの人口240万人のうち50万人以上が、「食糧不足や飢餓、およびそれに対処する能力を使い果たしてしまうという破滅的な状況に直面している」と同事務所は警告している。
AFP