• 「これが平和と安全保障に関する緊急の課題であり、安全保障理事会がより大きな注意を払う必要があることは明らかだ」と米国特使が発言
• 国連によると、スーダンの人口の半分に当たる2500万人近くが援助を必要としており、約800万人が家から逃れたという

国連：米国は28日、国連安全保障理事会に対し、スーダン国軍と準軍事組織「即応支援部隊（RSF）」との間で約1年にわたり続いているスーダン紛争を終結させるための行動をとるよう求めた。

米国は、紛争当事者はどちらも戦争犯罪を犯しており、RSFとその同盟する民兵は人道に対する罪と民族浄化を犯しているとしている。国連によると、スーダンの人口の半分に当たる2500万人近くが援助を必要としており、約800万人が家から逃れ、飢餓が拡大しているという。

「これが平和と安全保障に関する緊急の課題であり、安全保障理事会がより大きな注意を払う必要があることは明らかだ」と、米国のリンダ・トーマス・グリーンフィールド駐国連大使は声明の中でロイター通信に対し述べた。

「人々の苦しみを軽減し、加害者の責任を追及し、スーダンの紛争を終結させるために、安保理は緊急に行動しなければならない。時間は刻々と迫っている」と彼女は述べたが、15カ国の理事国がどのような行動をとるべきか具体的には言わなかった。

2023年4月15日に戦争が勃発して以来、国連安保理は、戦争を非難して懸念を表明する報道声明を3回出したのみだ。スーダンの外務大臣代理の要請を受け、国連政治ミッションの活動を停止させた12月の決議にも、この文言が使用された。

ロイター通信が先月入手した国連制裁監視団の報告書によれば、昨年スーダンの西ダルフール地方では、RSFおよび同盟関係にあるアラブ系民兵による民族間暴力により、1つの都市だけで1万人から1万5千人が死亡したという。

9月にスーダンのダルフールとの国境に近いチャドの難民キャンプを訪れたトーマス・グリーンフィールド氏は、「この報告書に詳述されている告発が、国連安保理内でも国連外でも、ほとんど注目されていないことに深く失望している」と述べた。

スーダン政府は最近、チャドを経由した援助物資の輸送を禁止し、敵対するRSFが支配している広大なダルフール地域への物資輸送の極めて重要なルートを事実上遮断した。トーマス・グリーンフィールド氏は、この動きを「不可欠なライフライン」を脅かすものとして「容認できない」と述べた。

ロイターは昨年、西ダルフールで行われている特定民族を標的にした暴力の記録を作成した。何百回にも及ぶロイターのインタビューの中で、生存者たちは、エル・ジェニナ市内や、街からチャドとの国境までの30キロ（18マイル）のルート上で、人々が逃げ惑い、血を流す凄惨な光景を話した。

ロイター