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イラン報復の脅威が地域を緊張させる中、イスラエルはガザを砲撃

2024年4月12日、ガザ中央部のヌセイラット難民キャンプで、紛争から逃れてきた人々が家を出る際、荷物を運ぶパレスチナ人。(AFP=時事通信)
2024年4月12日、ガザ中央部のヌセイラット難民キャンプで、紛争から逃れてきた人々が家を出る際、荷物を運ぶパレスチナ人。(AFP=時事通信)
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13 Apr 2024 01:04:32 GMT9
13 Apr 2024 01:04:32 GMT9
  • ガザ中心部のヌセイラット難民キャンプの住民は、イスラエルによる空、陸、海からの砲撃で数十人が死傷したと述べた。
  • ハマスのメシャール氏 「パレスチナを解放し、シオニストの計画を打ち負かすための重要なラウンド」

ガザ:住民によると、12日ガザ中心部ではイスラエルからの激しい砲撃があり、イランが今月シリアで、イスラム革命防衛隊の司令官2人を殺害した空爆に対し、報復すると警告したことから、地域の緊張が高まっている。

停戦と人質解放に向けた協議が長引く中、イランが近いうちにイスラエルへの報復を開始する、という懸念から、米国は抑止力としてこの地域に増援部隊を派遣すると発表した。

ジョー・バイデン米大統領は、イランが近いうちにイスラエルに報復すると予想しているが、4月1日のイラン大使館空爆への報復として、米国の同盟国を攻撃しないよう警告した。

ハマスが支配するガザ当局によると、イスラエル軍の多くが再編成している中心部では、ここ数日、新たに数十回の空爆があったという。

イスラエル軍は、航空機が前日までにガザの60以上の武装勢力を標的に攻撃したと発表した。

ハマスの報道局によると、デイル・アル・バラでは 「民家への空爆により25人が病院に運ばれた」という。

モハメッド・アル=レイズさん(61)はAFPの取材に対し、ヌセイラットで一晩、イスラエル軍の「空爆と砲撃」から逃れ「通りには多くの殉教者が横たわっていました」と語った。

別の住民、ライラ・ナーセルさん(40)は、一晩中「砲弾とミサイルが飛んできました」と語り「イスラエルは、ハーン・ユーニスでしたことをヌセイラットでも繰り返すでしょう」と続け、大半のガザ住民と同様に、最南端の都市ラファに逃げることを誓った。

戦争は、ハマスが10月7日にイスラエルに対して行った前代未聞の攻撃から始まった。イスラエルの集計によれば、1,170人(ほとんどが民間人)が死亡した。ガザの保健省の集計によると、イスラエルの報復攻撃によって、ガザでは少なくとも33,634人が死亡している。

イスラエルは、4月1日のダマスカスのイラン大使館空爆を受け、防空体制を強化し、戦闘部隊の動きを一時停止したと発表した後、ガザでの砲撃が行われた。

イランは、宿敵イスラエルを非難した。イスラエルは、ガザ戦争が始まって以来、シリアのイラン関連の標的に対する攻撃を強化している。

ホワイトハウスは12日に、イランの脅威は依然として 「現実的」であると述べた。

イスラエルを攻撃するイランへのメッセージを問われ、バイデン大統領は「報復するな」とだけ答えた。

「米国はイスラエル防衛に専念し、イスラエルを支援し、イスラエルを守る手助けをします。イランの報復は成功しないでしょう」と大統領は続けた。

関係者によると、国防総省は「地域の抑止力を強化し、米軍の戦力保護を強化するため、この地域に増援部隊を派遣します」と明かした。

バイデン大統領はは、イランの脅威に関する緊急協議のため、米中央軍のトップであるマイケル・クリラ司令官をイスラエルに派遣した。

12日にクリラ司令官と会談後、ヨアヴ・ガラント国防大臣は、ガザでの戦争遂行をめぐる最近の相違にもかかわらず、イスラエルとアメリカは「相互協力」していると述べた。

「敵は、イスラエルとアメリカを引き離すことができると考えているが、その逆です」とガラント国防大臣は続けた。

1979年のイスラム革命以降、イランと外交関係を結んでいない米国は、イスラエルに対し、イランの自制を促すよう要請した、と国務省は述べた。

イランの、ホセイン・アミール・アブドラヒアン外相は、11日にオーストラリア、イギリス、ドイツの外相と電話会談した後、次のように述べた「イランは戦争を拡大しようとはしていません。しかし、国連安全保障理事会が行動を起こさなかったため、大使館への壊滅的な空爆に報復せざるを得ないと考えています」

レバノンのイランが支援する過激派組織ヒズボラは、12日にイスラエルの砲兵陣地に向けて「数十発のカチューシャロケット」を発射したと発表した。

イスラエル軍は、約40発の発射が確認され、一部は迎撃されたと発表し「負傷者は報告されていない」と続けた。

在イスラエル米国大使館が、安全保障上の懸念から外交官の移動を制限すると発表したことを受け、フランスは自国民に対し、イラン、イスラエル、レバノン、パレスチナ地域への渡航を控えるよう警告した。

ドイツの航空会社ルフトハンザは、テヘラン発着便の運航停止を延長し、同社の飛行機はイラン領空を使用しないと発表した。

ハマスは10月7日の攻撃で約250人の人質を拘束し、イスラエル軍の発表では34人の死亡者を含む、129人が未だガザに拉致されている。

欧州連合(EU)は12日、ハマスとイスラム聖戦の武装組織に対し、10月7日の攻撃における「広範な」性的暴力を理由に制裁を科した。

すでにEUのテロリズム・ブラックリストに載っている、この2つの過激派組織の戦闘員は、「戦争の武器として、組織的な方法で広範囲に性的暴力とジェンダーに基づく暴力を行った」とEUは発表した。

米国は、飢饉が迫っているという国連の警告を前に、ネタニヤフ首相にガザへの援助を増加よう圧力を強めている。

イスラエル軍の発表によると、11日、ガザ北部に新たに開設された検問所から、未公開の食料援助トラックがガザに入ることを許可されたという。

パレスチナ民政を監督するイスラエル国防省のCOGATは、「昨日、最初の食糧援助トラックが、ガザへの新しい北の検問所から入りました」と発表した。

AFPの再三の要請にもかかわらず、イスラエル当局は新しい検問所の正確な場所を明らかにしなかった。

ガラント国防大臣は10日、この新検問所を大々的に宣伝し、「ガザに援助を殺到させる」と約束したが、11日、国連安全保障理事会は「食料援助にもっと尽力すべきである」と評した。

AFP

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