• 女性や子供を含む多くのパレスチナ人の殺害は、このような作戦の代償の大きさを示している。

カイロ：イスラエル軍は、人質救出作戦で274人のパレスチナ人を殺害した翌日の日曜日、ガザ中心部を新たに攻撃し、戦車は、南部都市の一部を封鎖するため、ラファにさらに前進したと、住民やハマスのメディアが伝えた。

パレスチナは土曜日の死者数にショックを受け続けており、ガザ戦争における24時間の死者数としてはここ数ヶ月で最悪であり、多くの女性や子供も含まれているとパレスチナ人医療関係者は語った。

日曜日に発表された最新情報では、ガザ保健省は、イスラエル軍特殊部隊が10月以来ハマス過激派に拘束されている4人の人質を救出するため、人口密度の高いヌセイラット・キャンプに突入した際、274人のパレスチナ人が死亡（土曜日に発表された210人を上回る）し、698人が負傷したと発表した。

ハマスが運営するガザ政府のメディアオフィスが日曜日に発表したところによると、死者のうち64人は子供で、57人は女性であった。

イスラエル軍によると、特殊部隊の将校1人が、住宅街に隠れていた武装勢力との銃撃戦で死亡した。

日曜日にガザ中心部では、デイル・アル・バラとその近くのアル・ブレイジで、イスラエル軍による空爆があり、それぞれ3人のパレスチナ人が死亡した。

アル・マガジ、アル・ヌセイラット、アル・ブレイジは、歴史的に都市化された難民キャンプで、しばしば現在の戦争に巻き込まれている。

イスラエル軍は声明の中で、アル・ブレイジとデイル・アル・バラの東で作戦を継続し、多数のパレスチナ人武装勢力を殺害し、武装勢力のインフラを破壊していると述べた。

イスラエル軍はガザの残りの大部分を瓦礫と化すまで爆撃し、混雑した都市や建設されたキャンプに潜む武装勢力の激しい抵抗に立ち向かいながら前進してきた。

イスラエル軍戦車部隊は、ラファを通って地中海沿岸まで続くエジプトとの国境地帯をガザ全域で占領し、人口28万人の街の多くの地区に侵入した。

イスラエル戦車、ラファをさらに前進

日曜日に、戦車はラファの東側全体を包囲するために、新たに2つの地区に進入し、家に閉じ込められた住民によると、ハマスが率いる武装集団との衝突を引き起こした。

国連パレスチナ難民救済機関UNRWAによると、6月5日の時点で、ガザ北部のイスラエル軍の攻撃から逃れてラファ東部に避難した約10万人を除くすべての避難民が去った。

「ラファにあるUNRWAの避難所はすべて明け渡された。ラファを拠点としていた人々の多くは、ハーン・ユーニスと（ガザの）中央部により安全な場所を求めて海岸沿いに避難した」とUNRWAは声明で述べた。

パレスチナの医療関係者によると、ラファ西部のテル・アル・スルタンにある民家をイスラエル軍が空爆し、2人が死亡した。

イスラエル軍は、第162師団の部隊がラファのいくつかの地区を急襲し、パレスチナのイスラム過激派が所有する「多数の追加テロトンネル坑道、迫撃砲、（その他の）武器」を発見したと述べた。

イスラエルの集計によれば、ハマスは昨年10月7日、イスラエルへの電光石火の越境攻撃で戦争を引き起こし、約1,200人を殺害し、250人以上の人質を奪った。人質の約半数は11月の短い停戦中に解放された。

イスラエルによるガザでの空爆と地上戦によって、少なくとも37,084人のパレスチナ人が死亡したと、ハマスが支配するガザの保健省が日曜日に発表した。同省によれば、さらに数千人の死者が瓦礫の下に埋もれている恐れがあるという。

停戦と引き換えに人質全員を解放するという取引を仲介しようとする米国と地域諸国の試みは、戦争終結の条件をめぐるイスラエルとハマスの強硬姿勢に何度もつまずいた。

戦争が長引くにつれて、ガザの230万人の人口の4分の3以上が避難し、栄養失調が蔓延し、基本的なインフラが廃墟と化すという人道的大惨事が展開されている。

ガザ紛争は中東全域を不安定化させ、ハマスの主要な支援者であるイランと、その同盟国であるレバノンのヒズボラを引き込んでいる。ヒズボラは数カ月前からイスラエルとの北部国境沿いで衝突を続けており、全面戦争への懸念を高めている。

イスラエルとヒズボラの敵対関係がエスカレートすることへの懸念と、ガザ停戦への期待の急激な低下により、イスラエルの通貨シケルは6月4日以来3％弱含み、1ドル＝3.75円となった。

ロイター