• サウジの政府当局は、パスポートのスタンプなしでサウジ市民を入国させているとしてイランを非難
• イランに渡航したサウジ市民が48時間以内に申告しない場合、法的措置に問われる

アラブニュース

リヤド：サウジアラビアは5日、コロナウイルスの感染者数が増え、世界中で流行しているのはイランの責任だと述べた。

当局筋は、COVID-19の感染拡大が続くなか、サウジ市民をパスポートのスタンプなしで入国させているイランに対し「無責任な行動」だと非難した。

イラン当局はコロナウイルスで107人が死亡したと発表しているが、当局から独立した専門家たちは、政権がウイルスのまん延を完全に隠蔽している疑いがあり、犠牲者ははるかに多いに違いないと述べている。

サウジアラビアでは5人がコロナウイルスと診断されている。そのうち3人は一緒にバーレーンを経由してイランから帰国。もう1人はクウェートを経由してイランから帰国し、そのあと妻にも感染した。

「こうした行為は、COVID-19の感染拡大や世界中での大流行において、イランに直接責任があることを証明している」とサウジの当局筋は述べた。「この行動は、国際社会に深刻な公衆衛生上の脅威をもたらし、COVID-19と闘う国際的な努力を台無しにし、世界中の多くのコミュニティを危険にさらしている」

当局は、この数週間のうちにイランから帰国したサウジ市民に対し、937番に電話をかけて保健省に直接連絡するよう要請した。

現在イランにいるサウジ市民も帰国したらすぐにイランに渡航したことを報告しなければならない。

当局によると、もし48時間以内に渡航の申告を行えば、渡航文書法（Travel Documents Law）の対象には当たらないという。

「サウジアラビアは、イランを訪問したすべての市民にこの機会を提供し、いかなる法的措置も見合わせることで、市民の安全を確保することに尽力している」と当局は述べた。「さらにサウジではCOVID-19の流行地域を渡航した人の家族も保護する」

声明によると、いかなる理由があってもイランに渡航すべきではなく、今後渡航した場合は重大な法的措置を受けることになる。

また、政府はイラン当局に対し、2月1日以降イランに違法に渡航したサウジ市民の身元を明らかにするよう求めた。

さらに、渡航を申告せず、イラン滞在中に感染したすべてのサウジ市民に対し、イラン当局が全責任を負うことになると付け加えた。