
東京:柘植芳文外務副大臣は東京で行われたエジプト国際日レセプションで、同国との関係がますます発展していることを称賛した。柘植氏は政治、安全保障、経済、教育、文化、国際平和など重要分野おける進展と今後のエジプトのさらなる発展を祈念した。
レセプションは駐日エジプト大使館で開催され、日本の政財界の重要人物や外交官等が多数出席した。出席者には、河野太郎デジタル相や友好議員連盟の山田賢司氏、公明党の山口那津男代表、日本国際協力銀行の林信光総裁、エジプト学者の吉村作治氏が含まれていた。
柘植氏は日本政府を代表してエジプトに祝意を伝え、3期目の任期を開始したエルシーシ大統領、マドブーリー首相をはじめ新内閣の発足に温かい祝辞を送った。
「エルシーシ大統領のリーダーシップの下、長い歴史と1億人以上の人口を持つエジプトがさらに発展し、地域の平和と安定に重要な役割を果たしていくことを確信している」と柘植氏は述べ、今年が協力の開始から70周年を迎えることを指摘した。
日本はカイロのオペラハウス、スエズ運河平和橋、カイロメトロ4号線、大エジプト博物館などのプロジェクトで協力してきた。また、エジプト日本科学技術大学における日本式工学教育や奨学金の導入など、教育面でも協力している。
エジプト側からは大統領と政府を代表してモハメド・アブバクル駐日大使より、日本の天皇陛下、政府、国民に対する深い敬意と謝意が表明された。大使は両国の相互尊重は外交関係の強さを示すものだと語った。
アブバクル氏は二国間関係の節目として、昨年の岸田文雄首相のエジプト訪問と、日・エジプト戦略的パートナーシップが2年目となることを強調し、これらが両国関係の強化につながっていると述べた。また世界最大の考古学博物館である大エジプト博物館が最近オープンし、エジプト日本科学技術大学がすでにアフリカと中東で最も有名な大学の1つとして認められていることを強調した。
アブバクル氏は民間部門の課題にも言及し、エジプトの産業・経済の成功が「特に日本の民間部門にとってさらなる機会をもたらす」と述べた。それらの改善と成長の必要性の認識は、両国にとって行動を促す呼びかけであると指摘した。
「河野大臣とは社会の技術適応の課題について何度も話し合ってきたが、ファックス、固定電話、紙、現金を廃止しようという信念を見直す必要があることが金曜日に明らかになった」と大使は、多くのコンピュータがクラッシュしたシステム障害を指して述べた。
大使はデジタル革命の一環として、特にAIの進歩に伴い、政府や国連が技術を規制する役割を果たすべきだと述べた。「昨年日本が主導したAIガバナンスのための『広島プロセス』は、この方向性への重要な一歩である」と説明した。これはAIの使用に関する倫理的ガイドラインと規制枠組みを確立することを目的としている。
エジプト大使は、エジプトがAIに関してアフリカで作業グループを主催するなど、複数の地域活動で果たしている役割を強調し、8月に開催されるTICAD
閣僚会議などの国際会議で日本とこれらの「重要なトピック」について意見交換できることを楽しみにしていると述べた。
アブバクル大使はまた、ガザとパレスチナで展開されている悲劇を思い起こさせた。「無実のパレスチナ人が日々殺され、飢餓に苦しんでいる現状を無視することはできない。エジプトは戦争を即時かつ永続的に停止し、人道援助物資の緊急かつ妨げられない輸入を許可するために真剣な外交努力を行っている」として、エジプトの紛争解決へのコミットメントを強調した。
大使は「日本がパレスチナ問題についてのバランスの取れた立場を取り、パレスチナ人民の権利を支持し、深刻な人道状況に対処するための真剣な努力を続けていることを高く評価する。日本がパレスチナの権利と二国家解決への支持を続けることを期待している」と述べ、日本の地域における外交努力を認めた。
河野氏は、エジプトの外相バドリ・アブデラッティ氏がかつて東京の大使館で働いていたことを指摘し、妻と一緒にエジプトを訪れたことに触れた。また「今やエジプトを訪れるもう一つの理由がある」として、大エジプト博物館の準備が整っていることを示した。
河野氏はまた、ガザ国境におけるエジプトの政治状況に言及し、「日本はパレスチナ人民を支持し、二国家解決を支持している」と述べた。
エジプトとの今後の協力においては、来月のTICAD閣僚会議、来年の大阪・関西万博、横浜でのTICAD9など重要なイベントが控えている。河野氏は、これらのイベントが関係をさらに強化し、新たな協力の道を探るためのプラットフォームを提供するものであると述べた。