
ハーン・ユーニス: イスラエルによる捕虜の遺体収容作戦を受け、ガザ南部のハーン・ユーニス周辺では4日間で18万人以上のパレスチナ人が激しい戦闘を逃れるため避難した、と国連が金曜日に発表した。
イスラエルとハマスの戦争が始まって9カ月以上が経過したが、ハーン・ユーニス一帯で「敵対行為が激化」しており「ガザ全域で新たな国内避難民の波が押し寄せている」と国連人道問題調整事務所(OCHA)は発表した。
同機関によると、月曜日から木曜日までの間に、ハーン・ユーニス中心部と東部から「約18万2000人」が避難し、数百人が「ハーン・ユーニス東部に取り残されている」という。
イスラエル軍は月曜日、同市南部の一部の避難を命じ、これまで安全な人道地帯とされていた地域を含め、「強制的に作戦を展開する」と発表した。
水曜日、イスラエルは、戦争の引き金となったハマスの10月7日の奇襲攻撃で人質となった5人の遺体がこの地域から回収されたと発表した。
イスラエル軍は金曜日に、今週市内で「約100人のテロリストを殺害した」と発表した。
イスラエル軍総司令官のヘルツィ・ハレビ氏は、捕虜の遺体は地下トンネルや壁の中の「隠された場所」から引き出されたと発表した。声明によると、部隊は「過去にそれらの遺体の近くにいたが、今週になるまで、到達する方法がわからなかった」という。
目撃者や 救助隊によると、金曜日もハーン・ユーニス東部周辺では激しい戦闘が続いたという。ナーセル病院によると、26人の遺体が医療現場に運び込まれたという。
イスラエルの公式発表に基づくAFPの集計によると、10月7日のイスラエル南部への奇襲攻撃では、1,197人が死亡した。その日人質となった251人のうち、111人がいまだにガザ地区に拘束されており、そのうち39人が死亡したと軍は推定している。
ハマスが統治するガザ地区の保健省によれば、イスラエルによるハマスへの報復攻撃によって、ガザ地区では少なくとも39,175人のパレスチナ人が死亡したという。
国連の統計によると、ガザの人口240万人の大半は、戦闘によって少なくとも一度は避難している。
AFP=時事通信