カイロ/ガザ:イスラエルは、ガザ地区での軍事攻撃で殺害された80人以上のパレスチナ人の遺体を返還した。
ガザ南部のハーン・ユーニスにあるパレスチナ市民緊急サービスのディレクター、ヤメン・アブ・スレイマン氏は、これらの遺体が地上攻撃中に軍によって墓地から掘り起こされたものなのか、それとも「拷問され殺害された拘束者」なのかは不明だと述べた。
「占領軍は私たちに名前も年齢も何も教えてくれなかった。これは戦争犯罪であり、人道に対する罪だ」とアブ・スレイマン氏は語った。
遺体は、死因を特定し、身元を確認するため、選別され、検査される。その後、ハーン・ユーニスのナーセル病院近くの墓地にある集団墓地に埋葬される。
アブ・スレイマン氏は、84体の遺体は15個以上の袋に入れられ、それぞれに数体の遺体が入っていると付け加えた。
イスラエル軍からは、遺体の帰還についてすぐにコメントは得られなかった。過去にイスラエルは、10月7日のイスラエル攻撃以来、ハマスに拘束されていたイスラエル人の人質でないことを確認した後、遺体を返還したと述べている。
停戦合意なし
エルサレムでは、イスラエル人質家族フォーラムが、ベンヤミン・ネタニヤフ首相がなぜハマスとの停戦協定なしにパレスチナ人の遺体の引き渡しを許可するのかと質問した。
「なぜ包括的な合意の枠外で遺体を返還するのか?生きている人質を連れ戻し、死んだ人質は適切な埋葬のために連れ戻すという合意のもとでしないのか」と彼らは声明で述べた。
ハーン・ユーニス南東部では、イスラエルが避難命令を出した地域を含め、イスラエルによる空爆や戦車による砲撃が一晩中続き、武装勢力がそこから攻撃を仕掛けてきたと住民は語った。
月曜日にイスラエル軍の空爆により、ハーン・ユーニス近郊の道路上の車両にいた8人のパレスチナ人が死亡したと医療関係者が語った。
イスラエル軍は月曜日、ハマスの武器製造部門に関与していたとするアブデル=ファタハ・アル=ズリイ氏を殺害したと発表した。空爆は日曜日に行われたとイスラエル軍は付け加えた。
パレスチナ保健当局は、ガザ地区の経済副大臣であったズリイ氏は、ガザ中心部のデイル・アル・バラにある彼の家へのイスラエル軍の攻撃で「暗殺」され、彼の母親も死亡したと述べた。
イスラエルの集計によれば、ハマスのイスラエル南部への攻撃で1,200人が死亡し、250人が人質に取られた。
ガザ保健省によれば、イスラエルのガザでの軍事作戦によって、少なくとも39,550人のパレスチナ人が死亡した。
パレスチナ保健当局によれば、死者のほとんどは民間人だという。ガザで約330人の兵士を失ったイスラエルは、パレスチナ人死者の約3分の1が戦闘員であるとしている。
ロイター