メリーランド州アナポリス: アントニー・ブリンケン国務長官は火曜日、国防総省が中東地域における自国軍に対する攻撃を容認しないと警告するなかでも、米国はイランとイスラエルに対し、中東における紛争をエスカレートさせてはならないと伝えた、と語った。
先週、過激派組織ハマスとヒズボラの幹部が殺害されたことを受け、中東はイランとその同盟国による新たな攻撃の可能性に備えている。月曜にイラクの基地が攻撃され、米軍5名と請負業者2名が負傷した。ロイド・オースティン米国防長官は、イランに支援されたグループの犯行だと非難した。
米外交官は、この地域の同盟国やパートナーと常に連絡を取り合っており、事態をエスカレートさせるべきではないという「明確なコンセンサス」があったと述べた。
「われわれは同盟国やパートナーと緊密な外交を展開し、そのメッセージをイランに直接伝えてきた。また、そのメッセージをイスラエルに直接伝えてきた」
米国は攻撃からイスラエルを守り続けるが、エスカレートと誤算のリスクを地域の全員が理解すべきだとブリンケン氏は指摘した。
「これ以上の攻撃は、誰も予測できず、誰も完全にコントロールできない危険な結果のリスクを高めるだけである」
国防総省は、ワシントンが中東地域の防衛を強化するために、戦闘機と海軍の軍艦を中東に追加配備すると発表した。
オースティン氏は、「私が重視してきたのは、わが軍を守るためにできる限りの対策を講じるとともに、イスラエル防衛の要請があった場合には、わが軍がイスラエル防衛を支援できるよう、万全を期すことだ」と語った。
ブリンケン氏は、オースティン氏とオーストラリア側との会談後、ガザでの戦争に関する停戦と人質取引の実現に向けた協議が最終段階に達し、まもなく終了するだろうと述べた。
軍隊への攻撃は許さない
パレスチナのイスラム主義組織ハマスの政治指導者イスマイル・ハニヤ氏が先週、イランの首都テヘランで暗殺された。この攻撃は、イランによるイスラエルへの報復という脅しを引き起こしたが、イスラエルは責任を主張していない。
先週のイスラエルによるベイルート攻撃で、レバノンのヒズボラ組織上級軍事司令官の、フアド・シュクル氏が殺害されたことも相まって、ガザ紛争がより広範な中東戦争に発展するのではないかという懸念が強まっている。
イランは、米国がイスラエルを支持しているため、ハニヤ氏暗殺の責任は米国にあると述べている。
月曜日には、イラク西部のアル・アサド空軍基地がロケット攻撃を受け、米軍兵士7人が負傷した。
オースティン氏は、米国は自国の要員への攻撃を「容認しない」と述べた。
攻撃の背後に誰がいるのか知っているかと問われ、オースティン氏は、イランに支援された民兵組織であることは確かだが、どの組織かは特定できていないと付け加えた。
「それを特定するために調査中である」
イラク軍は火曜日、自国内の基地に対する「無謀な」行動を非難し、ロケットランチャーを積んだトラックを拿捕したと発表した。
ロケットランチャーが荷台に固定された小型トラックが拿捕された。発射されていないロケット弾8発が解体されたと声明は述べている。
米国とイラン両国の同盟国であるイラクは、2500人の米軍を受け入れており、イランの支援を受けた民兵が治安部隊と連携している。イスラエルとハマスの戦争が10月に勃発して以来、イラクはエスカレートする一触即発の攻撃を目撃している。
ロイター