イツハク・ヘルツォグ・イスラエル大統領は木曜日、パレスチナ自治政府がパレスチナ人1人が死亡、1人が負傷したと発表した、占領地ヨルダン川西岸地区の村へのユダヤ人入植者の襲撃を「ポグロム」と非難した。
パレスチナ保健省の声明によると、ナブルスの西にあるジット村で、マフムード・アブデル・カーダー・サッダさん(23)が殉教し、市民1人が入植者の銃弾で胸に重傷を負ったという。
パレスチナの公式通信社WAFAは地元情報筋の話として、「武装した入植者」が村の西部を攻撃し、「数台の車両を炎上させた」と伝えた。
イスラエル軍によると、「数十人のイスラエル市民(そのうちの何人かは覆面をしていた)がジットに侵入し、一帯の車両や建造物に放火し、石や火炎瓶を投げつけた」という。
ソーシャルメディアに投稿された 「攻撃 」のビデオには、ヨルダン川西岸地区カルキリアの東にあるジット村で家が燃えている様子が映っていた。
イスラエル人1人が尋問のため連行された、と軍の声明は述べているが、パレスチナ人男性の死亡は確認されていない。
Hundreds of Israeli settlers, armed with assault rifles and Molotov cocktails, are currently attacking the Palestinian village of Jit, east of Qalqilia in the West Bank. pic.twitter.com/DAmpi1xAkl
— Wafa News Agency – English (@WAFANewsEnglish) August 15, 2024
「私は今晩のサマリアでのポグロムを強く非難する」とヘルツォーク氏はX(旧ツイッター)に記した。
「これは極端な少数派であり、法を遵守する入植者たちや入植地全体、そして特に敏感で困難な時期に、世界におけるイスラエルの名前と地位を傷つけるものだ」
「これは我々のやり方ではないし、律法とユダヤ教のやり方でもない。法執行当局は、この深刻な現象に対して直ちに行動し、法を犯した者を裁かなければならない」と述べた。
イディッシュ語やロシア語を起源とするポグロムは、さまざまな辞書によれば、特定の民族や宗教集団に対する組織的な虐殺を指す。 19世紀末から20世紀初頭にかけて、ロシアや東ヨーロッパのユダヤ人がポグロムの標的となったことから、ヘルツォーク氏がユダヤ人入植者にこの言葉を使ったことは重要である。
ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、「今晩起こった暴動を深刻に受け止めている。
「犯罪行為の責任者は逮捕され、起訴される」と声明は述べている。
ヨルダン川西岸地区は、1967年以来イスラエルに占領され、ガザ地区とはイスラエル領で隔てられている。
国際法上違法とされるイスラエルの入植も新記録を打ち立てている。
保守政党リクードの党首であるネタニヤフ首相は、ヨルダン川西岸地区へのイスラエル入植の拡大、あるいは完全な併合を主張する極右勢力の支持を受けながら、2022年12月以来イスラエルを統治してきた。
ヨルダン川西岸地区におけるイスラエル入植地急増の立役者である彼の右派財務相、べザレル・スモトリッチ氏は、Xに、ジットの襲撃者は 「入植地や入植者とは何の関係もない 」と書いている。
「彼らは犯罪者であり、法の執行当局によって法の全力をもって対処されなければならない」と彼は付け加えた。
パレスチナ当局によると、10月7日以降、入植者やイスラエル軍との暴力で少なくとも633人のパレスチナ人が死亡した。
イスラエルの公式発表によれば、兵士を含む少なくとも18人のイスラエル人がパレスチナ人を巻き込んだ攻撃で死亡している。
東エルサレムを除くヨルダン川西岸地区には、約49万人のイスラエル人入植者が約300万人のパレスチナ人とともに暮らしている。
AFP