
ニリム(イスラエル): 戦争で荒廃したガザから今週遺体が収容された人質の葬儀に、水曜日、涙を流す群衆が集まった。
「生きていようが殺されていようが、愛する者を返してほしいと家族が懇願し、叫び、泣かなければならないなんて?」エスター・ブフシュタブさんは、息子ヤゲヴさんの墓の前でこう語った。
イスラエル軍は火曜日、パレスチナ武装勢力との戦闘後、ガザ南部ハーン・ユーニスのトンネルからヤゲブさん(34歳)と他の人質5人の遺体を回収したと発表した。
彼らは、戦争の引き金となったハマスの前代未聞の10月7日の攻撃で捕らえられた251人の人質の一人だった。
このうち105人は今もガザ地区内で人質となっており、そのうち34人は死亡したと軍は発表している。
ヤゲヴさんの未亡人、リモン・キルシュトさんもまた、ニリムでの水曜日の式典で、イスラエル国旗がかけられたヤゲヴさんの棺の前に立って語った。
「あなたに、ごめんなさいと言いたい。あなたにはもっともっとふさわしい人がいたのに」
「教えてくれてありがとう。私はあなたのものです。私はここにいます」
群衆は、火曜日に遺体が発見されたもう一人の人質、アブラハム・ムンダーさん(79)の葬儀に参列するため、近くのニル・オズ・キブツにすぐに散っていった。
ニル・オズは10月7日に最悪の虐殺が行われた場所で、70人以上の住民が捕虜となった。
ナフタリ・ベネット前イスラエル首相と現政権の少なくとも2人の閣僚がニル・オズでの葬儀に参列し、音楽好きでアマチュア歌手だったムンダーさんを称えるヘブライ語の歌がスピーチの合間に挿入された。
イスラエルの公式発表に基づくAFPの集計によれば、10月7日の攻撃でイスラエルでは1,199人が死亡した。
ハマスが運営するガザ保健省によれば、イスラエルの報復軍事作戦によって、ガザでは40,223人のパレスチナ人が死亡したという。
水曜日に亡くなったイスラエル人の人質に敬意を表するために訪れた多くの人々は、数ヶ月に及ぶ交渉の結果、まだ残りの人質を解放する合意が得られていないことを嘆いた。
「私たちは合意に達する努力を約束されていました」と、フランス系イスラエル人である兄のオファー・カルデロンさんがまだガザに囚われているニッサン・カルデロンさん(56)は語った。
「まだ生きている人々を救い、死者を埋葬するために連れ戻すことができるように。これがその証拠です」と、兄の写真が入ったTシャツを着たカルデロンさんは語った。
ニル・オズに住むアドリアナ・アダールさんは、甥のタミール・アダーさんルの遺体がまだガザにあるといい、何よりも「絶望」を感じていると語った。
「何日も涙が止まりません」
「今週は、葬式から葬式へ、次から次へと出かけています。こんなことは避けられたはずです。今埋められている人たちはみんな生きて帰ってくることができたのに、ここに埋められているという事実は、私たちを慰めるには十分ではありません」
AFP