
ディル・エル・バラ:戦争で疲弊したパレスチナ人は月曜日、車椅子に乗った患者や寝たきりの患者を押してガザ中心部の通りを移動し、イスラエル軍の砲撃が懸念される病院から必死に避難した。
イスラエル軍は前日、デイル・エル・バラ市の一部を「直ちに避難」するよう人々に伝えた。というのも、ハマスとテロリスト・グループに対して「武力をもって行動する」ことを計画していたからだという。
アル・アクサ殉教者病院は警告にある地域の真ん中に位置しており、イスラエル軍は医療施設は作戦の影響を受けないとしていたが、急速な避難が始まった。
日曜日にAFPの取材に応じたタマム・アル・ラエイさんは、病院のベッドから、どこに行けば安全か分からないと語った。
「私は戦傷を負っています。骨を折って切断し、その治療を受けてきました」
「でも今は、アル・アクサから避難しろと言われています。どこに行けばいいのでしょう?どこで治療を受ければいいのでしょう」
裕福な人々はロバを引いて荷物を運ぶカートを雇っていた。
他には患者らを手で運ぶさまや、足を失い、点滴液の入ったバッグを握りしめている10代の若者も見られた。
イスラエル軍は月曜日、ディル・エル・バラで「テロ工作員」を標的にし、10月7日のイスラエル南部への攻撃がガザ地区での戦争の引き金となったハマスの「残存するテロ基盤」の解体に取り組んでいると述べた。
「この取り組みの一環として、デイル・エル・バラ東部の住民を保護するため、一時的な現地避難が実施される」と発表にはある。
「この避難活動には、同地域の病院や医療施設の避難は含まれていないことを強調しておく」ともある。
ガザの病院は、ハマス殲滅作戦の間、イスラエル軍によって何度も襲撃されてきた。
イスラエルは、ハマスが軍事作戦の隠れ蓑としてガザの病院を利用していると非難しているが、武装勢力はこれを否定している。
病院やその周辺での過去の暴力の記憶から、アル・アクサ殉教者病院が安全であると患者や医療従事者を安心させることは難しいと、ガザ保健省のハリル・アル・ダクラン報道官は述べた。
「市民、患者、医療スタッフの一部は、病院周辺が作戦地域であるという発表の結果、パニックと恐怖に襲われた」
「そのため、多くの患者が病院を去りました」
イスラエルの公式発表に基づくAFPの集計によると、ハマスによる10月7日のイスラエル攻撃では、1,199人が死亡した。
ハマスが運営するガザ保健省によれば、イスラエルの報復軍事作戦によって、ガザでは少なくとも40,435人が死亡した。
国連人権事務所によれば、死者のほとんどは女性と子どもだという。
ガザ全域で、アル・アクサ殉教者を含む病院は、同領土唯一の発電所が機能停止し、イスラエルが戦争初期に電力供給を遮断した後、機能するために必要な燃料の不自由な不足に直面している。
ガザの人口240万人、そのほぼ全員が少なくとも一度は避難を余儀なくされているが、現在も機能している病院は16しかなく、そのすべてが部分的なものである。
今月、当局がガザで25年ぶりにポリオ患者が発生したと発表したことで、健康状況はさらに悲惨なものとなった。
日曜日にアル・アクサ殉教者病院から避難してきた家族は、度重なる避難命令を守ろうとしながらも、主に身体の安全を心配していた。
マハ・アルサルサクさんはAFPの取材に対し、「私たちには行くところもないし、避難所もありません」
病院の医療部長であるイヤド・アルジャブリ氏は、自分のチームはどこにも行かないと述べた。
「私たちはここに残ります」
「我々は患者と負傷者の治療を続ける」と語った。
AFP