ニューヨーク市:スーダンのアル·ハーリス·イドリス·アル·ハーリス·モハメド国連大使は、民間人や難民が戦闘から逃れて近隣諸国へと避難し、緊急人道支援を必要としているにもかかわらず、スーダン政府は治安情勢をコントロールしていると述べた。
モハメド氏は12日、国連で開催した記者会見で、重武装した民兵組織「即応支援部隊(RSF)」による「反乱」は、同国の制圧に失敗したと語った。
また、現在の戦闘ではスーダン政府と国軍が優勢であり、非常事態宣言も出されておらず、通信も途絶えていないと説明した。
サウジアラビアで1週間にわたって行われた両勢力の和平交渉は、11日夜の時点で、紛争の終結と恒久的な停戦の実現には至っていない。しかし、最近の両者の調停を主導しているサウジアラビアで原則宣言への署名は行われた。
戦闘が始まって以来、両者間の停戦合意を調整しようとする国連や国際的な努力が何度も失敗に終わっている。
11日、激しい銃撃戦と空爆の音がハルツームの街に響いた。
モハメド氏は、主要都市や国境検問所で女性や子どもが苦しんでいると語った。
「人道状況は悪い」とモハメド氏は言った。
世界保健機関(WHO)によると、スーダンで続く武力衝突による死者は、民間人を含めて少なくとも604人に上る。
モハメド氏は、清潔な水、食料、移動診療所、近隣諸国へ渡る人々への経済的支援が急務であると述べた。
また、スーダン国軍は国際法と条約を遵守して、民間人の紛争地域からの退去と国境越えを許可し、国境検問所の門を閉じることなく出入国を可能にしてきたと述べた。
「スーダン政府は、ハルツームにいる外国人外交官や外国人の安全·安心を確保するとともに、人道支援関係者の安全確保に尽力しています」とモハメド氏は述べた。
スーダンでは4月15日、アブドゥルファッターフ·アル·ブルハン将軍率いるスーダン国軍と、モハメド·ハムダン·ダガロ将軍(通称「ヘメッティ」)率いる即応支援部隊(RSF)との間で戦闘が始まった。スーダンの政権を軍政から民政へ移行するという国際的な支援を受けた計画の実施を目前に、ダガロ将軍は軍の指導者を権力の座から追放しようと軍の兵舎を攻撃した。
今回の危機と難民の流出、物資不足に対処するため、全国的な市民社会団体と緊密に協力して、援助·救済活動を監督する政府機関を含む人道支援のためのハイレベルの委員会が設立されたと、モハメド氏は明らかにした。
また、この新たに設立された委員会は、国連の救援機関やその他の国際的な援助組織と連携して活動することになると述べた。
モハメド氏は、国連スーダン政府代表部は、人道支援と状況収束のための外交努力を促進するために、国連指導部と常に連絡を取り合っていると述べた。
また、現在の危機を緩和するための援助を手配するために、援助国、特にアラブ湾岸諸国や米国と連絡を取る計画があると述べた。
今回の武力衝突で、これまで20万人以上が国外に脱出し、推定80万人が国境を接する国々に渡ることが予想されている。
多くの国連機関や国際機関が首都ハルツームなど主要都市での活動を停止し、紅海に面した都市ポートスーダンに移動して救援活動を調整している。