カイロ:アラブ連合事務総長のアフマド・アブルゲイト氏は、「ガザ地区での戦闘が1年間にわたって継続したことに対する主要国および西洋諸国の寛容さ」を非難し、「地域的な安定に多大な犠牲を強いることになるだろう」と警告した。
彼のコメントは、カイロでの国連中東和平プロセス特別調整官トル・ウェネスランド氏との会談中に述べられた。報道官によると、両者の会談ではガザ地区とヨルダン川西岸地区の情勢の推移に焦点が当てられ、特にレバノン南部のヒズボラとの紛争の激化を求めるイスラエルの呼びかけを踏まえ、イスラエルのガザ地区攻撃が地域安定に及ぼすリスクについても話し合われた。
アブルゲイト氏は、「イスラエルによる虐殺によって助長された憎悪は、将来における包括的な平和の可能性を損ない、40年以上にわたってこの地域に定着してきた平和の枠組みを不安定化させる恐れがある」と警告した。
ウェネズランド氏は、パレスチナの独立国家樹立を含む、2国家解決策の枠組みを維持するための取り組みについて、自身の考えを述べた。また、アブルゲイト氏とともに、2国家解決策を単なるレトリックや意図から、具体的な行動や実施へと前進させるための外交的イニシアティブについて議論した。
アラブ連盟の代表は、2国家構想を維持し、継続していくためには、あらゆる場において、特に国連およびその安全保障理事会において、政治的な関与を継続していく必要があると強調した。
同代表は次のように述べた。「パレスチナ国家の承認を拡大することは、この取り組みにおいて極めて重要なステップです。なぜなら、それは法的同等性を基盤として、2つの国家間の対話を対等な立場で促進するからです」
アブルゲイトとウェネスランド両氏はまた、戦火に荒廃したガザ地区の人道的危機への取り組みについても話し合い、このような取り組みは今後の紛争の局面において極めて重要であるが、同時に、現在進行中のイスラエルのパレスチナ領占領という核心的な問題に直接取り組む政治的プロセスによって補完されなければならない、という点で意見が一致した。