
ガザ地区デイル・アル・バラ:月曜未明、イスラエル軍によるガザ地区の病院の中庭への空爆により、少なくとも4人が死亡し、戦争で住居を追われた人々のテントキャンプに炎が燃え広がり、20人以上が重度の火傷を負ったと、パレスチナの医療関係者が伝えた。
イスラエル軍は、民間人に紛れて身を潜める武装勢力を標的にしたと発表したが、証拠は示さなかった。ここ数か月間、イスラエル軍は避難民やテント村を繰り返し空爆しており、ハマスの戦闘員がそれらの場所を攻撃の準備拠点として使用していると主張している。
ガザ地区の中心都市デイル・アル・バラにあるアル・アクサ殉教者病院は、すでに、近くの学校を避難所として使用していたところを空爆され、少なくとも20人が死亡した事件で、多数の負傷者の治療に苦慮していた。早朝の空爆でテントの多くが炎に包まれた。
AP通信の映像には負傷者のなかに子供たちの姿も映っていた。男の人は包帯を巻いた頭を抱えた幼児を抱きかかえながら泣いていた。包帯を巻いた足の小さな子供は、満員の病院の床で輸血を受けていた。
病院の記録によると、4人が死亡、40人が負傷した。アル・アクサ殉教者病院によると、重度の火傷を負った25人がガザ南部のナーセル病院に搬送された。
イスラエルは、戦争開始から1年以上が経過した今も、ほぼ毎日ガザ地区全域で空爆を継続している。また、イスラエルは武装勢力が再結集していると主張する北部で大規模な地上攻撃を行っている。
この戦争は、2023年10月7日にハマスがイスラエル南部を攻撃したことから始まった。この攻撃により、主に民間人1,200人あまりが死亡し、パレスチナ人武装勢力は250人ほどの民間人を拉致した。現在も100人ほどがガザ地区に拘束されているが、そのうち3分の1は死亡したと見られている。
イスラエルの報復攻撃により、ガザ保健省によると、4万2000人以上のパレスチナ人が死亡した。同省は戦闘員の死亡者数を明らかにしていないが、女性と子供が死亡者の半数以上を占めていると述べている。ガザの人口230万人の約90%が、この戦争により避難を余儀なくされており、その多くが何度も避難を繰り返している。また、海岸沿いの広大な地域が完全に破壊されている。
イスラエルは、ガザ地区の北部3分の1に残る推定40万人の住民全員に南部への避難を命じ、今月に入ってからは北部への食料の搬入を一切許可していない。
戦争開始時に北部から数十万人がイスラエルの避難命令に従い、帰還を許されていない。
このため、パレスチナ人の中には、イスラエルが元将軍たちが考案した計画を実施しようとしているのではないかという懸念が高まっている。その計画とは、ガザ北部からすべての民間人を退去させ、そこに留まる者はすべて戦闘員とみなすというもので、人権団体は、これは降伏か飢餓かの戦略であり、国際法に違反するものであると主張している。この計画はイスラエル政府に提出されているが、採用されたかどうかは不明である。
ガザ地区での戦争に終結の兆しが見えない中、イスラエルは、1年以上にわたってイスラエル北部にロケット弾を発射しているハマスの同盟組織であるレバノンの武装集団ヒズボラに対して、レバノン南部で空と陸からの戦争を展開している。イスラエルはまた、弾道ミサイル攻撃への報復としてイランを攻撃する可能性も示唆しており、地域全体を巻き込んだ全面戦争の可能性が高まっている。
イスラエル軍によると、ヒズボラによるイスラエル北部の軍事基地への空爆により、4人の兵士が死亡し、7人が重傷を負った。この攻撃は、イスラエルが約2週間前にレバノンへの地上侵攻を開始して以来、過激派グループによる最悪の攻撃となった。
レバノンを拠点とするヒズボラは、22人が死亡した木曜日のベイルートへのイスラエル空爆に対する報復として、ビンヤミナ市近郊への攻撃を行ったと発表した。イスラエルの精鋭部隊ゴラン旅団を標的にし、無人機「飛行隊」による攻撃中に、イスラエルの防空システムを占領するために数十発のミサイルを発射したと発表した。
イスラエルの国家救急サービスは、この攻撃により61人が負傷したと発表した。イスラエルの高度な防空システムがある中、無人機やミサイルによってこれほど多くの負傷者が出ることはまれである。
AP