
ハゼム・バルーシャ
ガザ市:ここ2週間、ハマスとイスラエルが捕虜交換協定締結のための間接交渉に入ることに関する政治的声明の頻度が増えたことを受け、合意に達する可能性があると考える人が出てきている。
ハマスは、自らガザ地区に入ったイスラエル兵2人に加え、イスラエルが2014年の戦争で殺害されたと思っていた別のイスラエル兵2人をガザ地区で拘束している。
イスラエルのテレビ局はパレスチナの消息筋の話を引用し、捕虜交換の合意を目指して、イスラエルとハマスの間で新たな間接的接触があったことを確認したと報じた。
イスラエルのテレビ局、チャンネル12は、ハマス幹部の代表団が先週エジプトに到着し、エジプトの諜報機関の職員を通じて交渉を進めようとしていると報じた。
しかし、ハマスの幹部で、ハマスの捕虜部門を担当しているMusa Dudeen氏はこれを否定した。
イスラエルのマアリブ紙によると、イスラエル軍と行政官らは、コロナウイルス危機により、ハマスとの捕虜交換取引のための「チャンス」が訪れたことを非公式に示唆した。その前には、ガザ地区のハマスの政治局長Yahya Al-Sinwar氏が同様のことをほのめかしていた。
Al-Sinwar氏は以前、「交換プロセスよりも、イスラエルによる人道的な意思表示として、病気のパレスチナの被拘禁者、女性、高齢者を刑務所から釈放するために、捕虜を移動させる計画が実行される可能性があり、我々はその一部を相殺することを申し出ることができる」と提案していた。
イスラエルの新聞やウェブサイトは、エジプトだけでなく、仲介者としてロシアとドイツも手続きに参加していると報じた。
ハマスの上級幹部、マフムード・アル・ザハール氏は、同組織は「イスラエルからのあらゆる提案を真剣に検討」するだろうと述べた。捕虜取引の進展の有無には言及しなかった。
「ハマスは条件を明らかにし、ハマスが釈放を望む捕虜のリストをイスラエルに渡しました」と同氏は付け加えた。
Atlas Center for Israeli StudiesのAbdel-Rahman Shehab所長は、コロナウイルス危機により、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はハマスとの交換取引を確実にする機会を得る可能性があると述べた。
「この取引の成否は、各当事者が支払う代償次第であり、2014年の戦争の時からガザにいる2人のイスラエル兵に関する情報に焦点が当てられることが多くなるでしょう」と同氏は述べた。
Shehab氏は、イスラエルは仲介者たちにハマスの提案が何であるかを明確にしてほしいと思っているので、どのような合意にも時間が掛かると考えている。双方は以前に、エジプトが仲介した停戦合意に達しており、それは2段階に分けられていて、第1段階は次のイスラエル政府の設立前で、第2段階は捕虜交換交渉と長期的な停戦に達することを含んでいる。
「ハマスとイスラエルの交渉は、Al-Sinwar氏の計画の後、動き始めました」とハマスに近い政治記者、Hamza Abu Shanab氏は述べた。
「Al-Sinwar氏のメディアでの発言とイスラエルのメディアの反応は、次の段階が
重大であること示していて、それは以前の試みとは異なるかもしれませんが、まだ始まったばかりであり、時間が掛かるかもしれません」