
ブリュッセル:EUの外交政策責任者ジョセップ・ボレル氏は金曜日、レバノンにおける戦闘を終結させ「大炎上」を防ぐため、国際社会は政治的解決に向けた取り組みを加速させる必要があると述べた。
レバノン支援に関する会議がフランスで開催された翌日に発表された声明の中で、ボレル氏は、まず必要なのはイスラエルとヒズボラ間の「停戦」であると述べた。
「我々は現在、レバノンで政治プロセスが開始される可能性と、計り知れない結果をもたらす全面的な紛争勃発との間の時間との戦いに直面している」とボレル氏は述べた。
「戦闘停止がなければ、何も始まらない」と彼は述べた。
ボレル氏は、戦闘がいったん停止すれば、レバノンは「できるだけ早く」長らく延期されている大統領選挙を実施する必要があると述べた。
また、イスラエルがヒズボラと地上戦を繰り広げているレバノン南部には、「唯一の軍事勢力」としてレバノン軍を配置すべきだと述べた。
さらに、同地域における国連平和維持活動も強化する必要があると述べた。
国際社会による戦闘停止の呼びかけは、これまでこの地域での戦闘を終結させるには至っていない。
紛争に苦しむレバノンへの支援を目的としたパリ会議では、およそ8億ドルの人道支援が拠出されたが、外交面での進展はほとんど見られなかった。
イスラエルは、イランが支援する武装集団による国境越えの砲撃がほぼ1年続いた後、北部の国境を確保するために、先月末からレバノンのヒズボラと交戦している。
ヒズボラは、2023年10月7日のイスラエルに対する攻撃(イスラエル史上最悪の攻撃)を受けて、パレスチナの同盟組織ハマスを支援するために、イスラエルに対する低強度の攻撃を開始した。
この攻撃をきっかけにガザ地区でほぼ1年間にわたって戦闘が続いた後、イスラエルはレバノンに戦線を拡大し、先月、レバノン全土のヒズボラの拠点を中心に大規模な爆撃作戦を開始し、9月30日には地上軍も投入した。
AFP通信がまとめたレバノンの保健省の数字によると、レバノンでの戦争により少なくとも1,580人が死亡した。
AFP