
レバノン、ベイルート:レバノン北部の町チェッカで、スヘイル・ハマウィ氏は、33年間投獄されていたが、シリアのバッシャール・アサド大統領が失脚した後月曜日に帰国し、心からの歓迎を受けた。
その前日、アサド大統領が国外に逃亡する中、イスラム主導の反体制派がシリアの首都を占領し、悪名高いアサド大統領の監獄システムから何千人もの囚人を解放した。
「今日、私は再び呼吸ができるように感じる。この世界で最高のものは自由です」と61歳のハマウィ氏はAFPに語った。
ハマウィ氏の釈放は、1975年から1990年の内戦勃発直後にレバノンに進駐したシリア軍の手によって行方不明になったと思われる数千人の囚人の運命を追っているレバノンの数百人の家族に新たな希望を与えた。
ハマウィ氏によれば、彼は刑務所を転々とし、悪名高いセイドナヤの施設で詩を書いて過ごしたこともあったが、最後はラタキア沿岸部の刑務所に収監されたという。
妻のジョセフィン・ホムシさんと息子への愛が、服役中の彼を支えた。
「私は遠くにいたが、彼女は私の力の源だった」
ホムシさんは夫との再会を喜んだ。
「33年前のある晩、彼らはこの家にやってきて、ドアをノックし、夫を連れ去りました。それから彼は11年間姿を消したのです」とホムシさんは言った。
その後夫の行方がわかってから10年以上、シリアの刑務所にいる夫を訪ね、いつか再会できることを願っていたという。
権利保護団体によれば、レバノン内戦中、バッシャール・アサド大統領の亡父であるハフェズ・アサド氏手によって、何千人もの男女や子供が失踪したという。
ハマウィ氏の双子のニコラスさんはAFPに対し、長い間行方不明だった弟に再会したことで、新たな目的意識を持つことができたと語った。
「今日、私たちは生まれ変わった」と彼は語り、「2人は再び本当に双子のようだ」と感じたと付け加えた。
「兄はヒーロー以上の存在です。彼は刑務所での生活に耐え、今日、33年間待ち望んでいたように自由に生きるために戻ってきた」と彼は言った。
レバノンのラフィク・ハリーリ元首相が暗殺された後、国際的な圧力を受けて2005年に軍を撤退させるまでの30年間、シリアはレバノンの軍事的・政治的に支配的な勢力だった。
「私はたくさん待ち、たくさん苦しんだが、自由を手に入れた」とハマウィ氏は語った。
AFP