リション・レゾン、イスラエル：ガザ地区で捕虜として殺害されたシリ・ビバスさんとその息子たちの葬儀に、旗やオレンジ色の風船を手にした数千人の参列者が水曜日に集まった。

シリ・ビバスさんと彼女の子供たち、クフィル君とアリエル君の遺体は、ガザ地区での15ヶ月以上にわたる戦闘を停止した現在進行中の停戦の一環として、先週ハマスによってイスラエルに返還された。

イスラエルの国歌が流れる中、黒塗りの車列が、3人の人質の遺体が埋葬の準備が整えられたリション・レゾンの中心街で、弔問客の群衆の間を通り過ぎた。

2023年10月7日にパレスチナ武装勢力に拉致される前までビバス一家が暮らしていたキブツ・ニル・オズに向かう沿道には、数千人の人々が並んだ。

「一瞬でも立ち止まって考えたら、とても嫌な気分になると思う。とても嫌な気分になる」と、マイアミから人質家族を支援するためにやって来たシミ・ポロナスキーさん（38）は語った。

「これは普通の状況ではない。もし感覚が麻痺していないなら、打ちのめされて心が折れそうになり、続けるのが辛く感じられるほどだ」とAFPに語り、話しながら涙を浮かべた。

数十人が道端でろうそくに火を灯した。

「私たちはハグをし、ハグを受け、力を得て、そしてできる限り多くの力を与えるためにここにいるのです」と、オーストラリアから来たモッテル・ゲステンターさん（41）は語った。

シリ・ビバスさんと2人の子供たちは、イスラエルに対する前例のない攻撃のさなか、パレスチナの武装勢力によってキブツから連れ去られた。

夫のヤルデン・ビバスさんも拉致されたが、今月初め、パレスチナ武装組織ハマスとの人質交換で生還した。

「今日、車の窓から、私は荒廃した国を見ました。人質全員が帰国するまでは、立ち上がることも、立ち直ることもできないでしょう。皆さん、ありがとうございます」と、妹のオプリ・ビバスさんは自身のフェイスブックのページで述べた。

ビバス一家3人の遺骨は、停戦合意により最初に返還された遺骨の一部であった。

当初、シリ・ビバスさんの遺骨が返還されなかったことでイスラエル国内で怒りが噴出し、ハマスは「遺体の取り違え」の可能性を認め、最終的に彼女の遺骨も引き渡された。

ヤルデン・ビバスさんと義理の姉は先週、声明で「葬儀は家族と親しい友人だけが参列するが、敬意を表したい人、この瞬間に参加したい人は誰でも参加してほしい」と述べた。

葬列がキブツに向かうため、リション・レゾンからニール・オズまでの沿道には多くの人々が並ぶと予想された。

ハマスは、シリ、クフィル、アリエル・ビバスさんがイスラエルによる空爆で死亡したと主張してきたが、イスラエルの検死解剖では爆撃による負傷の痕跡は見つからなかった。

シリ・ビバスさんと当時4歳だったアリエル君、生後9ヶ月だったクフィル君は誘拐されて以来、イスラエル人質事件の象徴となっていた。

AFP