
デイル・アル・バラ:ガザ地区のパレスチナ人たちは、日曜日、通常なら祝祭日であるイスラム教の休日を祝うが、急速に減少する食糧と、イスラエルによるガザとヨルダン川西岸への侵略の終わりが見えない中、ほとんど何も祝う事ができなかった。
ラマダン月の断食明けを祝う、イード・アル・フィトルの祝日には、多くの人々が破壊されたモスクの外で礼拝した。本来なら、家族が集まってごちそうを食べ、子供たちに新しい服を買うなど、喜びにあふれた機会であるはずだ。しかし、ガザ地区の200万人のパレスチナ人の大半は、ただ生き延びるだけで精一杯だ。
「悲しみのイード(犠牲祭)です」と、アデル・アル・シャエル氏はガザの中心都市デイル・アル・バラで行われた屋外での礼拝を終えて語った。「愛する人々、子供たち、生活、そして未来を失いました。生徒たち、学校、そして制度も失いました。すべてを失ったのです」と彼は続けた。
シャエル氏の家族の内20人がイスラエルの空爆で死亡した。その中には数日前に亡くなった4人の甥っ子も含まれていると、涙を流しながら語った。
イスラエルはハマスとの停戦を破棄し、今月初めに戦争を再開した。イスラエルの空爆により、数百人のパレスチナ人が死亡している。また、イスラエルは4週間前から食料、燃料、人道支援物資の搬入を一切許可していない。
「殺戮、避難、飢餓、そして包囲網があります」と、別の礼拝者であるSaed Al-Kourd氏は語った。「子供たちを喜ばせるため、神聖な儀式を行うために外出しますが、イードの喜び?イードはないです」と同氏は続けた。
ガザ保健省によると、イスラエルの攻撃により5万人以上のパレスチナ人が死亡した。イスラエルは、明確な証拠を提示せず、およそ2万人の武装勢力を殺害したと発表している。
イスラエルの砲撃と地上作戦により、ガザ地区の広大な地域が破壊され、最盛期には人口の約90%が避難を余儀なくされた。