
ドーハ:日曜日、コロナウイルス感染率が最も高い国の1つとなっているカタールは、公共の場でマスクを着用しなかった場合、最長3年間の禁固という世界で最も厳しい罰則の適用を開始した。
この小さな国で、32,000人超がCOVID-19検査で陽性となっており、人口275万人の1.2パーセントを占めているが、死者はわずか15人となっている。
欧州疾病予防管理センターによると、サンマリノとバチカンのミニ国家のみで、人口当たりの感染率がこれより高くなっている。
カタールのこの新しい規則の違反者には、最長3年の禁固と55,000ドルの罰金が科される。
自動車に単独で乗車する運転手はこの要件から免除となるが、警察は日曜日の夜に首都ドーハ全域でチェックポイントを設置し、車に乗る人の順守状況を確認した。
金融街にある貸金業者の外に集まったほとんどの利用者はマスクを着用していたが、一部の人はマスクの着用を求められると、顔を覆うものをこしらえた。
「今日からとても厳しくなっています」と、人の行き来が多い歩行者エリアで客待ちをするタクシー運転手のマジードさんは話した。彼は黒いマスクを着用していた。
外国人居住者のヘロイザさんは、この急激な罰則強化を「少し怖い戦術」と考えている。
現在、約50か国でマスクの着用が義務付けられているが、その有効性についての科学者の意見は割れている。
チャドの当局は、公共の場でマスクを着用しないことを違反とし、15日間の禁固を科すとしている。モロッコでは、同様の規則により、違反者は3か月の禁固と最大1,300ディルハム(130ドル)の罰金が科せられる可能性がある。
カタール当局は、イスラム教のラマダン断食月中の集会が感染を増加させる可能性があると警告を発してきた。
木曜日、カタールの国家パンデミック対策委員会のアブドゥラティフ・アル=カール共同議長は、ラマダンの食事における「家族の集まりに大きなリスク」があると発言した。
「(彼らが)カタール人の間での感染数の大幅な増加につながった」と同議長は語った。
カタール国内では、学校、モール、レストランと同様に、モスクは閉鎖されたままとなっている。
一方、カタールが2022年ワールドカップ開催の準備を進めるなか、建設現場は作業を続けているが、現場監督と政府の検査官は社会的距離に関するルールの強化を試みている。
当局は、3つのスタジアムの労働者が、非常に伝染性の高い呼吸器疾患を引き起こすウイルスに陽性反応を示したと語った。4月26日以降、建設作業員にはマスク着用が義務付けられている。
日曜日、マスクを着用した12人の屈強な労働者チームが、互いに距離を取りながら、照りつける日差しのなか、ドーハのムシェレブというブルーカラー地区で道路プロジェクトの作業をしていた。
3月中旬に多数の感染が確認されたことで、砂埃が舞うドーハの工業地帯では数万人の移民労働者が隔離されたが、当局は制限を緩和し始めた。
アル=カール議長によると、新たな感染者のほとんどは移民労働者であるが、カタール人の間でも感染者が急増している。さらに、国内ではまだ感染のピークに達していないと語った。
権利保護団体は、労働者の窮屈な生活環境、共有の調理エリアや洗面所によって、社会的距離を維持する取り組みが損なわれ、ウイルスの感染拡大を加速させる可能性があると警告している。
AFP