
ベイルート:レバノンの大統領と首相は月曜日、イスラエルとイランの紛争には関与すべきではないと述べた。経済危機に陥り、最近のイスラエルとヒズボラの戦争からの復興に苦戦している小国にとって、紛争に関与することは有害であるとの判断からだ。
この発言は、イランとガザのパレスチナ過激派組織ハマスと提携関係にあるレバノンの過激派組織ヒズボラに対して、紛争に関与しないよう求めるメッセージである。
2003年10月7日のハマスによる攻撃の翌日にイスラエルへの攻撃を開始したヒズボラは、昨年11月に米国が仲介した停戦により、14カ月に及ぶヒズボラとイスラエルの戦闘が終結するまで、大きな打撃を受け、戦場で多大な損失を被った。
今年初め、レバノン国内のハマス戦闘員がレバノンの領土からロケット弾を発射し、イスラエルの空爆を引き起こし、レバノン当局によるハマスメンバーの逮捕につながった。
ヒズボラとイスラエルの戦争で、レバノンでは4,000人以上が死亡し、$110億ドルの損害が発生した。ヒズボラはレバノン南部でイスラエル国境付近から追い出された。イスラエルでは、戦争中に127人(うち80人は兵士)が死亡した。
レバノンのジョセフ・アウン大統領とナワフ・サラム首相は月曜日の閣議で、イランとイスラエルの紛争と過去4日間で高まった地域緊張について議論した。
情報大臣のポール・モルコス氏はその後、記者団に対し、アウン大統領はレバノンのすべての陣営に、冷静さを保ち、国の安定を維持するよう求めたと述べた。
サラム首相は、レバノンは「いかなる形でも戦争に関与すべきではない」と述べた、とモルコス氏は付け加えた。
イランから資金と武器を提供されているヒズボラは、長年テヘランの地域における最も強力な同盟国とされてきたが、イスラエルとの最新の戦争では、ヒズボラの政治・軍事指導部の多くがイスラエルの空爆で死亡した。
イスラエルが金曜日にイランの核開発施設と軍幹部を標的とした空爆を行い、イランがイスラエルに弾道ミサイルで報復攻撃を行ったことで、ガザでのイスラエルとハマス間の戦争で既に緊張が高まっているこの地域が、さらに大きな混乱に陥るのではないかという懸念が高まっている。
AP