
ウィーン:国連原子力監視機関の長であるラファエル・グロッシー氏は木曜日、イラン最大の核施設のあるイスファハンを、イランが外交的圧力に対する報復措置として間もなく開設すると発表したウラン濃縮施設の所在地と特定した。
イスラエルが先週金曜日にイランの核施設を含む標的に対する軍事攻撃を開始する前日、イランは新たなウラン濃縮施設を建設し、近日中に設備を整えて稼働させる予定だと発表した。テヘランは施設の場所など詳細を明かしていない。
イランの発表は、IAEAの35カ国からなる理事会が、未申告の施設で発見されたウランの痕跡について信頼できる説明を怠ったなどとして、テヘランが核不拡散義務に違反していると宣言した決議に対する報復措置の一環だった。
この新たな濃縮施設が稼働していれば、イランで稼働中の4つ目の施設となるはずだった。しかし、IAEAによると、イスラエルのイラン核施設への攻撃により、そのうちの1つが破壊され、もう1つは電源供給が遮断され機能停止に追い込まれた。
「イスラエルの軍事作戦開始直前に、イランのイスファハンで新たな濃縮施設が稼働するとの発表があった。私たちはその施設を直ちに検査する予定だったが、軍事作戦の開始のため、検査を延期せざるを得なかった。検査が再開されることを希望している」とグロッシー氏は述べた。
彼は、計画されていた施設がどこにあるのかを具体的に明言しなかったが、同地の核施設は「巨大」だと述べた。
IAEAは以前、金曜日のイスラエル軍の攻撃で、イスの4つの建物が損傷を受け、その中には「イエローケーキ」ウランを遠心分離機の原料となるウランヘキサフルオライドに変換するウラン転換施設が含まれていたと報告していた。
グロッシー氏は月曜日にBBCに対し、イスファハンの「地下施設」は影響を受けていないようだと述べた。当局者は、これらの施設がイランの最も高濃縮ウランの在庫の大部分が保管されている場所でもあると述べている。
しかし、IAEAは攻撃以降、検査を実施できていない。
ロイター